2015 Fiscal Year Research-status Report
高速点火レーザー核融合における高エネルギー粒子輸送の物理解明
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15K05368
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Research Institution | Institute for Laser Technology |
Principal Investigator |
砂原 淳 公益財団法人レーザー技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (00370213)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高速点火レーザー核融合 / 超高強度レーザー / 高速電子 / 高速イオン / 磁場 / 爆縮プラズマ / フォッカープランク方程式 / 速度分布関数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は超高強度レーザーとプラズマとの相互作用、相互作用で発生する高速電子・高速イオンの爆縮プラズマ中の輸送及び加熱特性を調べることで、高速点火レーザー核融合における加熱効率向上の可能性を探り、高速点火レーザー核融合の成功と共に、高強度レーザーと物質の相互作用の物理解明、理解の深化に寄与することを目的とする。特に、超高強度レーザーの爆縮プラズマへの直接照射による高速イオンの発生、近年実現された1キロテスラに匹敵する外部磁場、レーザーエネルギーの増加に伴う自己生成磁場の増大を積極的に利用し、高速点火研究の新展開を目指す。そのため、高速電子・イオンの発生と爆縮プラズマ中の輸送を分布関数レベルで計算する二次元フォッカープランクコードを開発し、高強度レーザーと爆縮プラズマの相互作用で発生する高速電子・イオンによる爆縮コア加熱を解析する。平成27年度は3年の期間内の一年目であり、前期においてParticle in Cell(PIC)シミュレーションによる超高強度レーザーとプラズマとの相互作用を調べ、高速電子及び高速イオンの発生を定量的にモデリングするとともに、後期には高速電子及び高速イオンの輸送コードを実空間2次元速度空間3次元のFokker-Planck方程式に基づき開発する計画であった。二次元PICシミュレーションを実行し、高速電子の発生及び磁場生成を調べた。本研究では超高強度レーザーと爆縮プラズマとの直接相互作用を調べるのが目的であり、CDやDTなど低Zプラズマが対象である。幅広いパラメータに渡る基本的特性を理解するため、まず炭素シェルに超高強度レーザーを照射し、発生する高速電子を調べ、高速電子による電流により生成される磁場により、磁化プラズマ生成の可能性を見出した。また、Fokker-Planck方程式解法については現在も引き続きコード作成を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1年目の計画であるPICシミュレーションと2次元フォッカープランク方程式コードの開発のうち、PICシミュレーションについては計画に沿った形で計算を進めることができているが、フォッカープランク方程式コードの開発についてはプログラムに時間がかかっている。しかしながら、2年目の計画である。磁場生成、印加における高速電子のエネルギー付与については先行して実行しているため、全体として計画に沿って概ね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
2次元フォッカープランク方程式コードを完成させ、相対論、非相対論ハイブリッドコードの開発を行う。PICシミュレーションで見積もった穂高速電子、高速イオン、磁場磁場生成を初期条件にして、高速粒子の輸送計算を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画よりも海外渡航に関する旅費が少なかったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度の海外渡航で使用する
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Fast Ignition Realization Experiment with High-Contrast Kilo-Joule Peta-Watt Laser LFEX and Strong External Magnetic Field2016
Author(s)
S. Fujioka, Y. Arikawa, S. Kojima, T. Johzaki, H. Nagatomo, H. Sawada, S. H. Lee, T Shiroto, N. Ohnishi, A. Morace, X. Vaisseau, S. Sakata, Y. Abe, K. Matsuo, K F. F. Law, S. Tosaki, A. Yogo, K, Shigemori, Y. Hironaka, Z. Zhang, A. Sunahara, T. Ozaki, H. Sakagami, K. Mima, et al.
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Journal Title
Phys. Plasmas
Volume: 23
Pages: 056308
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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