2018 Fiscal Year Annual Research Report
The production and breakdown of the entanglement in fragment atoms following molecular dissociation
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15K05381
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| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
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Principal Investigator |
河内 宣之 東京工業大学, 理学院, 教授 (50161873)
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2015-04-01 – 2019-03-31
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| Keywords | もつれ / 角度相関 / 二電子励起状態 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、分子解離により量子もつれ原子ペアが生成するか、それとも量子もつれが解離途上で破れるかを解明することにある。代表者の理論予測によれば、H2の光解離により、量子もつれH(2p)ペアが生成するはずであり、そのことは、2p原子ペアが放出するLyman-α光子ペアの角度相関測定により検証できる。そこで、H2, D2, およびHD分子について、その光解離に由来するLyman-α光子ペアの角度相関関数を、高精度で測定し、その解析から2p原子ペア状態を特定し、その状態がもつれているか、どうかを明らかにすることを目論んだ。入射光は、エネルギー33.66eVの直線偏光である。またLyman-α光子ペア放出の断面積絶対値を入射光子エネルギーの関数として測定することも試みた。この実験は、1光子吸収により生じる水素分子二電子励起状態を特定するために、必要である。
研究期間内において、上記三つの分子について、Lyman-α光子ペアの角度相関関数を、二つの検出器の様々な配置において、測定することに成功した。その角度相関関数は、自明な対称性を示しており、このことは実験装置の角度応答性が平坦であることを保証している。最終年度(平成30年度)においては、装置の改良により、入射光軸に直交する面以外の領域にまで、相関測定の角度範囲を広げることに成功した。
実験と並行して、実験で得られたLyman-α光子ペアの角度相関関数を理論的に再現する試みが続けられた。平成30年度にいたって、それに成功し、水素分子の光解離により生成する2p原子ペアが、もつれ状態にあることを明確にした。
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