2015 Fiscal Year Research-status Report
ドナーアクセプター型シクロオクタテトラエン誘導体の合成と光機能性有機材料への応用
Project/Area Number |
15K05440
|
Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
折田 明浩 岡山理科大学, 工学部, 教授 (30262033)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 有機合成 / シクロオクタテトラエン / ジベンゾシクロオクタジエンエン / ドナーアクセプター / 蛍光 |
Outline of Annual Research Achievements |
入手が本研究では、ドナーアクセプター型シクロオクタテトラエン誘導体の合成法の確立とその光機能性を明らかにすることを目的とする。今年度は、シクロオクタテトラエン骨格の簡便合成およびその誘導体化法を確立した。また、基本的な光物性測定を完了した。これらの結果を国際シンポジウムを含む国内の学会で発表した。現在はこれらの結果を論文としてまとめつつある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
有機合成今年度はシクロオクタテトラエンテンプレート骨格の実用的な合成法を確立し、その誘導体化反応を確立することで、比較的簡便な実験操作で光物性を測定するために必要なある程度まとまった量の化合物を合成することに成功した。また、溶液および固体状態で紫外可視吸収および発光スペクトルを測定し、置換基が及ぼす効果について明らかにした。とりわけ、ドナーアクセプター型誘導体へ導くことで強い蛍光発光を示すことを明らかにするとともに、溶液中でのdual emission (二重発光)を観測した。
|
Strategy for Future Research Activity |
より共役系を拡張した誘導体の合成へ展開し、その光学的特性について調査する。また、dual emission (二重発光)のメカニズムについて理解を深め,本現象の本質へ迫りたい。 得られた誘導体は軸不斉を有することから、ラセミ体の光学分割を試みる。比較的高い蛍光量子収率を示すことから、円偏光材料としての可能性を探る。
|
Research Products
(9 results)