2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development photomechanical gels
Project/Area Number |
15K05524
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
山下 俊 東京工科大学, 工学部, 教授 (70210416)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ゲル / 相転移 / 自励振動 / フォトクロミック / アゾベンゼン |
Outline of Annual Research Achievements |
高分子ゲルは3次元網目構造をもつ材料でありソフトマテリアルとしてバイオ応用、マイクロアクチュエーター等としての応用が期待されている。本研究では不連続相転移を行うポリアクリルアミドゲルとフォトクロミック色素としてアクリル化アミノアゾベンゼンおよびメタクリル化アミノアゾベンゼンを合成し、および増感剤としてアクリル化ヒドロキシベンゾフェノンを組み合わせた材料を合成し、光増感を経たフォトメカニカル材料の開発を行った。まず各溶媒組成に対するゲルの膨潤度を測定しDMF:水7:3近傍で体積相転移が起こることを確認した。 次に、増感剤を含まないフォトクロミックゲルを合成し光照射したところ365nmの光を照射するとゲルの拡大がおこり、420nmの光照射ではゲルの収縮が起こった。一方254nmの光照射では緩やかな体積収縮が観測された。ゲルの相転移点近傍の組成で光照射を行うと、体積相転移のメモリー効果が見られ、光照射終了後も構造変化の継続が観測された。 次に増感剤を導入し同様に光照射を行った。365nmの光照射とともにまずゲルの体積増加がおこり、次に254nmの光を照射するとゲルの収縮が観測されたが、しばらくするとゲルの膨潤が起こった。これは収縮にともない増感反応が支配的となり逆フォトクロミック反応が誘起されたと考えられる。次にフォトクロミック分子をスピロピランとして同様な光反応を行った。スピロピランでは光照射に伴うゲルの体積収縮が観測されたが自励振動挙動は見られなかった。ゲルの組成によってフォトメカニカル挙動が異なることが分かった。
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Research Products
(10 results)