2017 Fiscal Year Annual Research Report
Imaging of alkali ion dynamics in cells using protein-coupled fluorescence probes
Project/Area Number |
15K05529
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
寺井 琢也 埼玉大学, 理工学研究科, 特別研究員 (00508145)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 分子認識 / 合成化学 / 共焦点顕微鏡 / 蛍光センサー |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに開発したナトリウムイオンを検出するHaloTagラベル化型蛍光プローブを用いて、細胞内の特定小器官でのナトリウムイメージングを試みた。まず、核・ゴルジ体・リソソームに局在することがよく知られているタンパク質にHaloTagを融合させたコンストラクトを用意し、HeLa細胞に遺伝子導入して目的タンパク質を発現させた。ここに蛍光プローブを添加しインキュベーションする事で、生細胞内でプローブの標識を行った。またプローブ蛍光と小器官マーカーの蛍光が一致することを確認した。ミトコンドリア以外の細胞小器官に選択的にナトリウム蛍光プローブを局在させてイメージングすることに成功したのは本研究が初である。本年度は最終年度であるため、以上の結果を論文に取りまとめて発表を行った。 上と並行して、新たなタンパク質ラベル化方法の開発に向けて進化分子工学研究も行った。具体的には所属研究室で開発したcDNA display法を用いて、特定の有機小分子に選択的に結合する単量体streptavidin改変体の開発を目標に進化実験を行った。残念ながら本研究期間内には有用なタンパク質を得る事が出来なかったが、ライブラリ作製方法や淘汰実験のプロトコルを工夫することで課題を解決できる可能性は高いと考えられる。 本研究全体では、有機小分子を基盤とするアルカリ金属イオン(ナトリウム、カリウム)検出プローブを新たに開発し、これを特定の細胞小器官に発現させたタグタンパク質に選択的に共有結合させることで、細胞の特定部位におけるイオン動態の可視化に成功した。任意の小器官への局在は有機小分子プローブのみでは難しい場合が多いが、本手法は一般性が高く今後の展開が期待できる。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Discovery of Cell-Type-Specific and Disease-Related Enzymatic Activity Changes via Global Evaluation of Peptide Metabolism2017
Author(s)
Jun Onagi, Toru Komatsu, Yuki Ichihashi, Yugo Kuriki, Mako Kamiya, Takuya Terai, Tasuku Ueno, Kenjiro Hanaoka, Hiroyuki Matsuzaki, Keisuke Hata, Toshiaki Watanabe, Tetsuo Nagano, and Yasuteru Urano
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Journal Title
J. Am. Chem. Soc.
Volume: 139
Pages: 3465-3472
DOI
Peer Reviewed
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