2017 Fiscal Year Research-status Report
セルフアセンブリスマートスキン層を持つ生分解性ポリマーの研究
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15K05593
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
中山 敦好 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (10357676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山野 尚子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (20358279)
川崎 典起 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70344158)
増井 昭彦 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主任研究員 (10359383)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ポリアミド4 / 生分解 / 光触媒 / 抗菌 / 活性汚泥 / 海水生分解 |
Outline of Annual Research Achievements |
ポリアミド4及びポリ(3-ヒドロキシブチラート)、コポリ(L-乳酸/e-カプロラクトン)などの生分解性ポリマーに光触媒を担持したコンポジットフィルムの表面の分析を行った。その結果、光触媒含有ポリマー溶液のキャストによるコンポジットフィルムではシャーレ側と表面側とでは光触媒濃度が異なり、それぞれの面での抗菌性に大きな差があることが見出された。照度に関しては、2000-4000lxでスイッチングの効果は十分発現され、それ以上の照度では照射光による殺菌効果が大きくなり、光触媒効果を切り分けて評価することが難しい。光触媒濃度は1wt%から5wt%において良好な生分解結果が得られるが、これはキャストフィルムの裏面、表面の両方の効果の平均となっているため、各面における生分解評価の検討を進めている。 1.光触媒コンポジットの作成:キャストフィルムの厚み方向における光触媒の傾斜分布状況について分析し、制御を行った。 2.暗所下での光触媒コンポジット材料表面の解析:1の光触媒含有樹脂に関して、顕微ATRによる観察、EDX-SEMによる光触媒分布状況を調べた。また、両面の抗菌性について調べた。 3.前年度までのポリエステルの結果と異なり、光触媒含有生分解性ポリアミドでは、LED、蛍光灯の照度の影響を大きく受けた。照射光のUV領域のカットの有無の影響は不明瞭であったので引き続き、再現性の確認を行うとともに、ポリアミド生分解菌を用いて評価試験を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
光照射、非照射と生分解性との関係を評価する過程において、活性電子による抗菌効果に基づく微生物生育阻害による生分解抑制を観測してきたが、光が本来持つ抗菌効果がポリアミド生分解菌に関しては予想以上に大きく、光触媒による効果の切り分けが難しく予想以上に時間を要した。また、キャスト法によるコンポジットフィルムに表裏面ができる現象は興味深いが実験計画を見直す要因にもなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
キレのある光照射スイッチング機能を持つ実用性の高い生分解抑制デバイスの開発のため以下の項目について重点的に研究を進める。 1.光触媒コンポジットの作成:生分解の進行に伴う光触媒の樹脂からの脱離を抑制するため、末端に水酸基等の置換基導入を検討する。また、土壌中、海水中、コンポストなどの各種環境下での最適のスイッチング機能が効果的に働く最適な配合比及び配合方法を見 出す。 2.暗所下での光触媒コンポジット材料表面の解析:1の光触媒含有樹脂に関して、フィルム表面の親水疎水性、タンパク・微生物の吸着性と抗菌性について調べる。 3.照度と生分解性との関係の検討:前年度に引き続いて、光触媒コンポジットの生分解性について、解析を行う。担持量を室内環境で抗菌発現される最少量に固定し、照度及び波長をパラメータとして抗菌、生分解の挙動を調べる。Cu/WO3系では弱い可視光でも光分 解が無視できなくなる可能性があるので、Cu/TiO2系とは分けて、検討する。
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Causes of Carryover |
照射光本来の持つ抗菌力と光触媒由来の抗菌力の分離に検討を要したため研究自体が遅れており、それに伴う実験補助員の実験費の執行が遅れたことが主な原因であり、期間延長した今年度に評価実験のための実験補助員賃金及び消耗品、国際会議での成果発表の費用、論文発表経費として執行する。
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Research Products
(1 results)