2018 Fiscal Year Annual Research Report
Control of microscopic structure in hydrogel materials by acoustic wave
Project/Area Number |
15K05626
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
向井 貞篤 京都大学, 工学研究科, 特定准教授 (30371735)
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Project Period (FY) |
2015-10-21 – 2019-03-31
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Keywords | 非平衡開放系 / ゲル / マイクロ構造 / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
ローダミン修飾したアクリロイル基導入CHPナノゲルと末端にアクリロイル基を有する4本鎖PEG(PEG-OA)、開始剤としてLithium phenyl (2,4,6- trimethyl-benzoyl)phosphinate(LAP)、C2C12筋芽細胞懸濁液を自作チャンバー内で混合し、紫外線照射(365 nm)による光架橋を行いながら振動素子(1 MHz)を用いて音響波を照射し、細胞とナノゲルとのハイブリッドゲルを作製した。LAP濃度や紫外線の強度・照射時間を検討し、ゲル化と細胞の生存を両立できる条件を見出した。得られたゲルを分化誘導培地に浸漬させ、37 ℃のCO2インキュベータ内で静置し、細胞培養を行った。 CHP-OA-Rhナノゲル、PEG-OA、LAPにC2C12筋芽細胞懸濁液を混合し、紫外線と音波を5 分照射すると、等間隔の縞構造を持つゲルが得られた。 得られた細胞ハイブリッドゲルをLiveDead染色し、生細胞を緑色に、死細胞を青色に染色し、ハイブリッドゲル中の細胞生存率を評価した。ゲル中における細胞は、6日間培養後でも75 %が生存しており、音響波により生きた細胞のパターニングが可能であることが明らかとなった。 得られたハイブリッドゲルをPara-formaldehydeにより固定した後、Hoechst 33342、Alexa Fluor 488 Phalloidinを用いて、細胞の核を青色に、アクチンを緑色に染色した。共焦点レーザー顕微鏡により観察したところ、縞の部分にナノゲルと細胞の両方が集まっていることが分かった。細胞はナノゲルより1000 倍近く大きいため、音響波によって配列しやすく、縞の部分に多く見られるのは細胞であった。また、培養日数が長いものは細胞核が分裂しているものが多いことが分かった。
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