2017 Fiscal Year Research-status Report
新規タンパク結晶場としてのフィルター孔の活用とその構造解析・分離デバイスへの展開
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15K05668
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
山田 洋平 阿南工業高等専門学校, 創造技術工学科, 助教 (70706936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
薮谷 智規 愛媛大学, 紙産業イノベーションセンター, 教授 (80335786)
鈴木 良尚 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (60325248)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | タンパク質結晶 / グルタルアルデヒド / 鋳型 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度はタンパク質結晶を鋳型とした規則構造体の合成に関する研究を実施した。タンパク質結晶を鋳型材料として応用するためには、結晶の脆弱性、特に溶媒安定性の低さを改善する必要がある。そこで、グルタルアルデヒドで架橋したリゾチーム結晶を用いて、各種溶媒(酸・塩基・有機溶媒)中での結晶構造の安定性を評価した。その成果については、すでにまとめて投稿しており、審査を受けている段階である。また、それらの知見を発展させ、架橋処理を施したタンパク質結晶を鋳型として、その結晶内部に無機材料前駆体を導入した結果に関して、年度前半にも論文化できるように計画を立てた。データについてはおおむね良好に得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フィルター微小孔内とバルク溶液で、タンパク質結晶の核生成頻度や結晶成長速度(結晶溶解速度)に差異があるかについて、十分な実験データが得られていない。今年度は、並行して進めているタンパク質結晶を鋳型として応用する研究に関して、成果をまとめることを優先した。
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Strategy for Future Research Activity |
進捗状況の欄でも述べたように、フィルター微小孔内とバルク溶液で、タンパク質結晶の核生成頻度や結晶成長速度(結晶溶解速度)に差異があるかについて、十分な実験データが得られていない。最終年度であるので、まずはタンパク質結晶を鋳型とした規則構造体の合成の結果について、まとめることを優先させる。
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Causes of Carryover |
日常業務のため、研究活動に対するエフォートが低下してしまった。また、本研究は、微小孔内でのタンパク質結晶成長とタンパク質結晶を鋳型とした規則構造材料の作製という二つのテーマからなるが、前者に関しては研究計画に遅延が生じている。期間延長および繰り越し金により、成果をまとめる時間と費用(英文校正・投稿料)を確保したい。
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Research Products
(3 results)