2016 Fiscal Year Research-status Report
誘電エラストマー基複合材料の構造設計による革新的アクチュエーターの開発
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15K05702
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
朱 世杰 福岡工業大学, 工学部, 教授 (60283032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 献 山口大学, 創成科学研究科, 教授 (70313012)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 複合材料 / アクチュエータ / エラストマー / 電気力学特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
誘電エラストマーアクチュエーター(DEA)を用いて電界誘起曲げ試験を行い,電界誘起曲げ試験により曲げ変形の曲率を測定し,電界強度との関係を調査した。研究成果としては,(1)複合型DEAの曲率予測モデルを作成し,実験結果と比較を行った結果,変形層複合化DEAは4kVまでの低電圧で一致,制御層複合型DEAは,8kVまでの低電圧で一致した.(2)粘弾塑性モデルは,実験結果と精度よく一致し,クリープ予測ができた.(3)得られた係数から,各ひずみ量を算出した結果,DEAの複合化により,弾性ひずみ,粘弾性ひずみ,粘塑性ひずみは増加する.(4)電極材料の比較により,電極材料は柔軟性と,電極面積が拡大しても,電極となる充填剤が一定以上の比率を保てるものが最適だとわかった. 炭素繊維をアクリル系誘電エラストマーシート(VHB)の上に設ける作業を行った。強化用炭素繊維を電極としても使用するため,導電性の考慮とシートの周囲にショットを防止する方法に工夫した。しかし,炭素繊維の効果はナイロン繊維の効果より悪い結果になった。今後、原因を調べる予定である。 繊維の間隔や方向による影響を評価するため,異方性を考慮した非圧縮超弾性材料モデルを導入し,有限要素法により誘電エラストマーにおける電気・力学連成挙動の解析手法を構築した.その上,変形シミュレーションにより各種材料モデルの妥当性について検証を行い,誘電エラストマーに最適な材料モデルを確立した.さらに,作製したユニモルフアクチュエーターに対するシミュレーションにより,変形を表す曲げ曲率と荷重の関係を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度,研究設備や材料などの手配が順調に進展した上,研究員と大学院生が増員し,炭素繊維に関する研究が予想外であったが,ほかの研究内容が計画より多く進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後,誘電エラストマーの電気力学解析と実験結果の比較により,新しいモデルを構築する。
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Causes of Carryover |
来年度の予算が不足ので,予定支出の旅費と消耗品費がほかの予算から支出された。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
謝金と消耗品に使用する予定である。
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Research Products
(3 results)