2016 Fiscal Year Research-status Report
細管内表面粗さ測定システムのワイドレンジ化に関する研究
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15K05709
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
奥山 栄樹 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (80177188)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 加工計測 / 表面粗さ |
Outline of Annual Research Achievements |
生産現場に於いて細い穴の内部の表面粗さ等の形状を測定することは困難であり、生産品の中からサンプルを抽出し、軸方向に割り、破壊検査をしているのが現状である。申請者らはこれまで細管内の粗さをスタイラスで検出しこれを円柱状反射鏡と先端加工ファイバを用いて光強度に変換し、管外でフォトダイオードにより電気信号に変えるシステムを開発してきた。しかし、検出範囲が狭い、スタイラスの保持方法に問題があり自由度が大きすぎることから測定面から外れやすいなどの問題が明らかになった。 本研究では,先の研究で開発した測定器の測定レンジのワイド化を目的とし,新たにエンコーダ状反射鏡を用いる方法を提案した.エンコーダ状反射鏡の候補として3種類のエンコーダ状スケールの調査を行い,反射鏡として使用できるか調査した.基本的な性能として,1つの凹凸面で約3Vの出力の変化が顕著に表れたため,円柱状反射鏡と同様に反射鏡として利用することができるといえる.エンコーダ状反射鏡としては,安定した凹凸状の出力結果がsinカーブとして現れたRENISHAW製とメルテック製のエンコーダ状反射鏡の使用がよいという結果となった.これらの測定可能範囲はそれぞれ約5 μmと約8 μmであった。 細管内粗さ測定において,エンコーダ状反射鏡を使用した応用の方法として出力を一定に追従する方法についても検証した.先端加工ファイバとエンコーダ状反射鏡の組み合わせで追従できることを確認し,追従できるピエゾの周波数やZステージの移動量を調べた.Zステージを使用して追従させることで,ピエゾが約2 μmと約8 μm触れていることを確認することができ,細管内粗さ測定に活用できる結果が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エンコーダ状反射鏡で出力を得ることはできるがこれを小型化すると出力が出ないという問題が生じた。しかし、バイモルフ型のPZTを用い出力が一定となるような追従型にすることで検出範囲を拡げることができた。今後バイモルフの設計を変え、さらに検出範囲を拡げることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、バイモルフの設計を変え光ファイバの振り幅を広くすることによって検出範囲を拡げる。 また、この光ファイバと反射鏡を用いた検出部を粗さ計のスタイラスに応用する。 1)スタイラスを設計、製作する。2)このスタイラスに反射鏡を取り付ける。3)反射鏡と向かい合わせに光ファイバを取り付ける。4)Zステージにスタイラス先端を載せ、高さ方向に変位させ、高さと出力の関係を調べる。これが較正曲線となる。
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Causes of Carryover |
少額の端数が生じたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度消耗品と一緒に使用予定である。
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Research Products
(1 results)