2017 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental Study on Posture and Flow Control by Synthetic Jets
| Project/Area Number |
15K05807
|
|---|
| Research Institution | Kogakuin University |
|---|
Principal Investigator |
佐藤 光太郎 工学院大学, 工学部, 教授 (80252625)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70260635)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
| Keywords | 噴流 / シンセティックジェット / 流動特性 / 非対称性 / 周波数 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究はシンセティックジェットを利用した推力生成と基本流動特性評価，さらに推進体の姿勢制御に向けた流動制御などを試みるものであり，マイクロ飛翔体や自走式カプセル内視鏡などへの応用を視野に入れた基礎的研究である．主として流動制御，姿勢制御の基本原理を確立するため噴流構造に及ぼす振動特性，スロット幾何形状非対称性の影響が調べられ，流体力を決定するジェットベクタリングについて議論された．スロットに非対称突起物を設けて，様々な振動条件下で実験・数値計算を行った．シンセティックジェットの流れ場については速度分布計測とスモークワイヤ法による流れ場の可視化と数値計算による速度ベクトル，圧力分布および渦度分布から検討を行った．得られた成果として，連続噴流，シンセティックジェットの両者においてフローパターンに関する実験結果と数値計算結果は定性的に一致すること，本研究範囲でスロット非対称性の有無は連続噴流に対して進行方向に明確な違いを生まないものの，シンセティックジェットに対しては非対称性の影響が顕著であり，同一無次元周波数のシンセティックジェットではスロットのくちばし長さの増加に伴い噴流偏向度が大きくなること，等しい非対称スロットの場合にはシンセティックジェットの偏向度は無次元周波数で調整可能であることなどが明らかになった．噴流進行方向の変化はシンセティックジェットで生成される渦同士の相互干渉に起因するものであり，シンセティックジェット特有の現象であることがわかった．同様の傾向は矩形流路内の角柱型推進器モデルについても確認され，特定の流路内の設置位置，周波数において逆噴射に相当する流れの生成にも成功した．これらの結果からシンセティックジェットを姿勢制御に利用することで，推進体の姿勢は幾何形状を変化させることなく周波数で制御可能であることが確認された．
|
