2017 Fiscal Year Research-status Report
同軸噴流拡散場における混合現象の解明と制御に関する研究
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15K05812
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
久保 貴 名城大学, 理工学部, 教授 (20372534)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 乱流 / 同軸噴流 / 拡散 / 混合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,液相における同軸噴流拡散場の混合現象を解明することを目的として,円形噴流物質およびその周りの環状噴流物質の二成分濃度を,吸光スペクトル法により同時測定する。そのために,高空間・高時間分解能の多成分濃度測定システムの開発を行い,同軸噴流拡散場の統計的性質を明らかにする。特に,円形噴流と環状噴流の速度差や Reynolds 数を変化させた場合の,拡散幅などの混合特性を明らかにする。さらに得られた知見をもとに,流れ場に攪乱を加えることによる,同軸噴流拡散場の混合促進などの制御の可能性について検討を行う。 平成29年度は,昨年度までに開発した二成分濃度同時測定システムを用いた同軸噴流拡散場における濃度測定結果に加え,速度場について粒子画像流速測定法(Particle Image Velocimetry, PIV)による速度測定を行い,同軸噴流場の基本的な流れ場の構造を調べた。 まず,円形噴流と環状噴流の速度比を変化させた場合の速度測定を行い,同軸噴流の速度場の基本特性を明らかにした。その結果,同軸噴流の速度比が同じ場合,通常の噴流と同様の拡散・減衰特性を持つことを確認した。また,速度比が異なる場合の速度場の変化についても考察した。 さらに,環状噴流に水中スピーカーによる攪乱を加えた場合の速度場測定を行い,攪乱の周波数や大きさによる,同軸噴流の拡散幅や減衰特性への影響についても考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要欄にも示したように,平成29年度は主に速度場について,PIV による測定を行い,同軸噴流場の基本的な流れ場の構造を調べた。まず,円形噴流と環状噴流の速度比を変化させた場合の速度測定を行い,同軸噴流の速度場の基本特性を明らかにした。その結果,同軸噴流の速度比が同じ場合,通常の噴流と同様の拡散・減衰特性を持つことを確認した。また,速度比が異なる場合の速度場の変化について考察した。さらに,環状噴流に水中スピーカーによる攪乱を加えた場合の速度測定を行い,攪乱の周波数や大きさによる,同軸噴流の拡散幅や減衰特性への影響についても考察した。 以上のように,PIV による速度場測定を行うことにより,同軸噴流の円形噴流と環状噴流の速度比を変化させた場合の基本的特性を明らかにし,さらに環状噴流に攪乱を加えた場合の影響も明らかにしたことから,「おおむね順調に進展している」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度までに得られたデータや混合機構に関する知見をもとに,引き続き同軸噴流拡散場の拡散・混合の制御を行う。水中スピーカーにより環状噴流に攪乱を加えた場合の,同軸噴流の拡散幅や混合特性の変化を調べる。さらに攪乱の大きさや周波数が同軸噴流場に与える影響について考察する。 PIV による速度場測定に加え,これまでに開発した二成分濃度同時測定システムを用いて,同軸噴流拡散場において二成分濃度を対象とした実験を行う。円形噴流に黄色,環状噴流に青色の染料を加えた二成分の濃度同時測定を行い,攪乱を加えた場合の同軸噴流の濃度場に対する影響を明らかにし,同軸噴流拡散場の統計的特性および混合機構の解明を行う。 さらに,研究結果を逐次,学術雑誌へ投稿することにより成果を公表するとともに,学会やシンポジウムにおける口頭発表も積極的に行う。また,研究成果をホームページにも掲載することにより,社会・国民に発信を行う。
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Causes of Carryover |
次年度使用額(B―A)=2,154円が生じた。本年度必要な物品費についてはほぼ計画通り使用し,消耗品について慎重に検討しながら使用した結果生じたものである。 上記次年度使用額は1万円以下であることから,来年度に実験を行っていく上で必要となる物品費の使用に当てる予定である。
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