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2015 Fiscal Year Research-status Report

粘弾性体を含むマルチボディシステムの効率的な解析手法の検討

Research Project

Project/Area Number 15K05877
Research InstitutionMeiji University

Principal Investigator

椎葉 太一  明治大学, 理工学部, 教授 (10349839)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 岩村 誠人  福岡大学, 工学部, 教授 (90341411)
Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsマルチボディダイナミクス / 粘弾性体 / リアルタイム解析
Outline of Annual Research Achievements

本研究で対象としているラバーブッシュなどの粘弾性体は、ヒステリシス特性や周波数依存性などの非線形特性を有している。また実際の機械システムにおいて、これらのラバー部品にはさまざまな方向に力の入力が生じるため、いわゆる複合入力の条件において粘弾性体の特性を把握する必要がある。平成27年度は、小型6自由度モーション装置を用いて、複合入力の条件において粘弾性体の動特性を評価する試験を行った。この6自由度モーション装置は、並進3自由度+回転3自由度の運動を実現することが可能であり、15Hz程度までの振動を忠実に再現できることが実験的に確認されている。この特性評価試験については、計画通り開発を進めることができており、今後防振ゴムを対象にさまざまな入力条件に対する特性を評価することを検討している。
また、本研究ではラバー部品を含むシステムの特性を評価するにあたり、マルチボディダイナミクスを適用することを検討している。マルチボディダイナミクスの分野では、微分方程式により表される運動方程式と、部品同士の結合状態を表す代数方程式を組み合わせたさまざまな定式化手法が提案されている。マルチボディダイナミクスの数値積分のプロセスにおいては、陰解法に区分される数値積分法を利用することが望ましいが、これらの陰解法はイタレーションによる収束計算が必要である。平成27年度は、陰解法の収束計算において必要となる微分代数方程式のヤコビアン産出の過程を簡略化することにより、数値積分の際の計算時間を短縮するアルゴリズムを検討した。検討したアルゴリズムを用いて実行時間を評価した結果は良好であり、おおむね計画通りに検討を進めることができているといえる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

粘弾性体の特性を評価する試験と、リアルタイム解析に向けた数値積分法の検討の両面において、おおむね計画通りに検討進めることができているといえる。

Strategy for Future Research Activity

粘弾性体のモデル化手法としては、複数のばねおよびダッシュポットモデルを組み合わせたVoigtモデルや一般化Maxwellモデル、先行すべりを考慮したLuGreモデルなどが検討されているが、リアルタイム解析を実現するに当たっては、実行速度と解析精度をバランスさせる必要がある。これらのモデリング手法を比較検討し、実行速度と解析精度がバランスする点を明らかにし、対象とするマルチボディシステムにおいて考慮できる周波数領域を明らかにする。
また、解析手法や粘弾性体モデリング手法の検討結果に基づき、ドライビングシミュレータなど実際のハードウェアを対象に、粘弾性体の特性を考慮したモデリング手法を適用し、評価を行う。

Causes of Carryover

試験装置を開発するにあたり、当初平成27年度中にセンサなどの計測制御装置を新規に購入することを検討していたが、装置の選定にあたり、対象とする粘弾性体の特性をあらかじめ理解することが重要であると判断し、既存の計測制御装置を用いて試験体の基礎的特性を評価することにした。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成27年度に実施した試験結果に基づき、平成28年度にセンサなどの計測制御装置の導入を検討する。

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Published: 2017-01-06  

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