2016 Fiscal Year Research-status Report
ユーザと機械が相互に学習するロボット操縦インタフェースの開発
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15K05884
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山本 雅人 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (40292057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯塚 博幸 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (30396832)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | インタフェース / 相互学習 / ニューラルネットワーク / リカレント / ロボット操縦 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,ユーザと機械が相互に学習することで,ユーザの意図通りに機械を操作することを可能とするインタフェースの開発を目指し,ユーザがあらかじめ決められたコマンドを覚えることなく,動作を繰り返す中で自ら学習し,それらの入力と動作の関係から機械も学習することでユーザが直感的に操作しやすいインタフェースを構築しようとするものである.
初年度で明らかとなった入力の周期的行動を予測するニューラルネットワークに対して,機械側の学習速度と人の学習速度のバランスを調整するパラメータを用いて,本年度は予測精度を上げるための実験を計画した.しかしながら,初年度で用いたリカレント型ニューラルネットワークよりも,より精度向上が見込めるという理由から,本年度は,Long short-term memory(LSTM)やGated Recurrent Unit (GRU),さらには,階層型のリカレントニューラルネットワークの利用について検討することとした.
また,ユーザの生体情報や動きの状態を入力として捉えるために,ニューラルネットワークの入力としてより情報量が大きい画像情報を対象とし時系列データの学習について検討を行った.対象問題として,まずは単一の画像を入力してロボットの自己位置を推定する方法と複数の時系列データを入力した場合における自己位置推定の精度について,時系列データを用いた方がより精度が向上することがわかった.これは,ユーザの行動履歴を時系列データとしてうまく利用して,将来の入力を予測する方法として十分役に立つことが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,ユーザの将来の入力を予測するモデルとして従来用いてきた単純なリカレント型ニューラルネットワークをより精度良くするために,特に,Long short-term memory(LSTM)と呼ばれるモデルについてその精度などについて調査を行った.これにより,ユーザの入力速度の変化などに強いユーザインタフェースの設計に適したモデルを検討できたことにより,本研究の推進に対して有用な知見が得られたため.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で行った使用するニューラルネットワークのモデルは複数あり,まだどのようなタスクにおいてどのモデルが有効かの知見は得られていないため,本年度で主に検討を行ったLSTMに加え,GRUや階層型リカレントニューラルネットワークとの比較を様々なタスクで行うことでユーザインタフェースとして適したモデルを特定していくことを早い時期に行う予定である.
その結果と初年度までに得られた人と機械の学習に関するパラメータを用いて,最終年度となる次年度でロボットを操作する相互学習インタフェースを構築するための全体的な設計を完了し実装を行う.また,その有効性をいくつかのタスクを想定して検証する予定である.
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Causes of Carryover |
3月に予定していた学会への出席ができなかったため,出張旅費が少し余ったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
最終年度の成果発表旅費として使用させていただく予定である.
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