2015 Fiscal Year Research-status Report
視覚・深度・力覚情報を統合的に利用するモデルフリーロボット教示
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15K05890
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
前田 雄介 横浜国立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50313036)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 知能ロボティックス / ロボット / ロボット教示 / ビューベーストアプローチ |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では,対象物や対象作業のモデルを明示的に与えることなしに,カメラ画像に基づくロボット教示を行う「ビューベースト教示再生」手法の研究を行っている.モデルという事前知識を与えないことによる制約はあるが,一定の範囲内で,教示したときと条件が変化しても対応可能な教示手法として開発を行っている. 当該年度においては,実環境および仮想環境での研究開発を行った.実環境では,ロボットの指先に光弾性体を配置し,液晶ディスプレイを光源として偏光カメラで観測する実験システムを構築した.これにより力覚情報が可視化され,ビューベースト教示再生により一定の力での押しつけ作業,倣い作業などが実現可能であることを確認した. また,仮想環境においては,ビューベースト教示再生で用いる主成分分析などの計算をGPGPUで行う手法を開発・実装した.従来はCPUのSIMD (Single Instruction Multiple Data)命令および複数コアを利用した並列演算を行っていたが,それと比べ,CUDAを用いた新しい実装により,ビューベースト教示再生に必要な計算処理の大幅な高速化を実現した.また,仮想環境では従来は視覚情報のシミュレーションのみが可能であったが,深度情報についてもシミュレーションを可能にした.さらに,複数カメラを利用した,多視点画像に基づくビューベースト教示再生も行えるようにした.この仮想環境は,ビューベースト教示再生手法の開発・検証のテストベッドとして有用である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度当初の研究実施計画では,光弾性を利用したビューベースト教示再生の実現性の検討と,GPGPU を利用した計算高速化を予定しており,いずれも一定の成果が見られたため.
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Strategy for Future Research Activity |
提案手法の適用範囲を拡大するため,より幅広い対象作業・対象物体への適用を図っていく.また,視覚情報・深度情報・力覚情報の統合的利用とその有効性の検証を行っていく.
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Causes of Carryover |
日程上の都合により国際学会での研究調査を見送った関係で,支出計画の見直しを行ったが,若干の使用残が出たため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は多額ではないので計画への大きな影響はないが,研究調査や成果発表の費用としての有効利用を予定している.
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Research Products
(1 results)