2016 Fiscal Year Research-status Report
家庭用水道を主動力とする水圧人工筋駆動式パワーアシストの開発
Project/Area Number |
15K05906
|
Research Institution | Hiroshima City University |
Principal Investigator |
小嵜 貴弘 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (20285422)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
厚海 慶太 広島市立大学, 情報科学研究科, 助教 (80453207)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 水圧システム / パワーアシスト |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,人工筋アクチュエータで駆動される,装着型の水圧式パワーアシストを開発することを目的としている.このパワーアシストでは,水道水圧をそのまま主動力源とするためコンプレッサやポンプが不要であり,消費電力が非常に小さい.また,柔軟構造で軽量なゴム人工筋アクチュエータを用いており,高い対人安全性を備える.本年度の研究内容について,以下に記載する. 1.前年度に試作した,水道水を用いた人工筋アクチュエータ駆動式の肘関節の動作を補助するパワーアシストに対し,本研究の動作支援制御システムにおいて基本となる人工筋アクチュエータの力制御システムを構築した.次いで,パワーアシストと装着者の間の動的な相互作用を調節できるインピーダンス制御を導入し,目標とするインピーダンスを実現すると同時に,装着者がパワーアシストに加えたトルクを増幅できる動作支援制御システムを構築した. 2.構築した動作支援制御システムを実装したパワーアシストの性能を検証するための実験を実施した.システムの基幹を成す力制御器の性能試験,及び,インピーダンス制御器による目標インピーダンスの実現精度を調べるための,インピーダンスパラメータ(仮想慣性,仮想粘性摩擦,仮想剛性)をそれぞれ変更した場合の性能試験を経て,実際に被験者がパワーアシストを装着し,それによる動作支援効果を実験で調べた.実験においては,被験者の筋電位信号を計測し,筋活動量の観点から,各インピーダンスパラメータの影響を調査するとともに,本研究で開発した制御システムの動作支援効果を検証した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
水圧人工筋式パワーアシストに対して動作支援制御システムの構築を行い,被験者による検証実験まで進めることができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
研究の次の段階は,水圧式の利点を生かすため,システムに更なる改良を加え,その性能を実験で検証することである.
|
Causes of Carryover |
本年度はパワーアシストを改良するためのシステムの設計,及び基礎的な実験に時間を要した.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
実用環境に沿った水圧式パワーアシストを開発するために予算を使用する予定である.
|
Research Products
(1 results)