2015 Fiscal Year Research-status Report
CMOSプロセスを用いた超高速シリコンモノリシック光レシーバの開発
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15K06012
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
丸山 武男 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (60345379)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超高速光検出器 / 光電子集積回路 / シリコンフォトニクス / 光導波路 |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代ネットワーク用超高速・小型光集積回路の開発が急がれている。この課題に対し、申請者は波長0.8 um帯を用いるシリコン光電子集積回路を提案する。この波長帯を用いることで、結晶シリコンを光検出器として用いることが可能となり、LSIとの集積が容易になる。本申請では、薄膜シリコン(SOI:Silicon on Insulator)を用いた光検出器をCMOS互換プロセスで作製し、電極パッドサイズおよび電極間隔を最適化することで、動作速度40 GHz超、動作電圧2 V以下の超高速・低電圧動作実現を目標とする。さらに、トランスインピーダンスアンプを集積し超高速モノリシック光レシーバの開発を目的とする。 (1) CMOS互換プロセスによるSOI-PIN光検出器の設計及び高速動作 電極パッドサイズや電極間隔を最適化し、動作帯域30GHz超で動作可能な光検出器を設計し、試作した。測定結果は帯域周波数13GHzが得られた。 (2) 光レシーバの試作(波長無依存光導波路の実現) 上記光検出器との集積化に向けて、光導波路とくに波長無依存光合分波器の設計し測定した。通信波長帯域で波長無依存化を実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「(1) CMOS互換プロセスによるSOI-PIN光検出器の設計及び高速動作」に関しては、構造の最適化、試作、動特性の評価を実施し、試作は実現した。応答速度に関しては目標は達成していないが、シミュレーションにより高速化への指針は把握している。 「(2) 光レシーバの試作」に関しては、光検出器との集積化に向けた光導波路は実現している。今後はTIAの設計および試作であるが、こちらも回路シミュレータにより高利得・高速化が達成する設計は完了し、試作中である。 以上より、全体としては順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 光検出器の高速化に関しては、H27年度作製した光検出器の特性評価を元に構造の再設計を行い、まずは20GHz超での応答を目指す。 2. 光レシーバの試作は回路シミュレータにより実現した回路をファウンドリーで試作し、利得・応答速度などを評価する。
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Causes of Carryover |
物品費で少額残余が発生してしまい、消耗品などで購入予定もなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品を購入予定である。
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Research Products
(10 results)