2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on low cost higher order harmonic oscillator array for consumer millimeter wave radar
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15K06022
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
田中 高行 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60207107)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊田 一彦 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80612663)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 発振器アレー / 高調波 / マイクロ波 / レーダ / 相互同期 / 周波数可変発振器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、スロット線路共振器に負性抵抗素子を用いた簡易な構成で、低コストで製作できる高調波発振器アレーと周波数可変発振器アレーについて検討した。 1.スロット線路共振器に負性抵抗回路を装荷した基本発振器の構成の検討:基本波用と2倍波用ポートを持つガンダイオード高調波発振器とHEMTを用いたPush-Push発振器について検討し、簡易な構成の発振器アレー用発振器を実現した。また、4次高調波出力マルチポート発振器を実現し、出力の位相の変化量を大きくでき、より広範囲に電波を放射できる発振器アレーの実現性が高まった。2.本研究の構成に適した移相結合回路の検討と発振器アレーの基本構成(2素子アレー)の検討:HEMTを用いた結合回路で可変移相量を大きくする原理を明らかにした。次にガンダイオード高調波発振器を用いた2素子発振器アレーについて検討し、大きい電力の同期信号が必要であることを確かめた。3.多素子発振器アレーの検討:HEMTを用いた結合回路とHEMTを用いたPush-Push発振器を用いた3素子発振器アレーを実現し、今回提案する発振器アレーの実用可能性が高まった。4.発振器のVCO化と出力周波数可変発振器アレーの基本構成(2素子アレー)の検討:注入同期技術を用いる、またはスロット線路共振器に可変容量素子を装荷することでVCO化できることを確かめた。これにより高度なレーダシステムへの応用可能性が高まった。5.出力周波数可変多素子発振器アレーの検討:特に成果は得られなかった。なお、提案回路の特性向上のために、Dual Feedback 副発振器を用いた良好な位相雑音特性を有するPush-Push発振器を実現した。加えて、注入同期構成を用いて位相雑音特性を改善できることを確認した。これらは、より精度の高いレーダシステムの構築に役立つものである。
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Research Products
(9 results)