2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K06055
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
伊藤 泉 東京工業大学, 社会理工学研究科, 助教 (90583435)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 大型画像変換 / 離散コサイン変換 / 整数変換 |
Outline of Annual Research Achievements |
大型近似離散コサイン変換の設計をおこなうため,種々の離散コサイン変換の実行手法に関する研究の調査および,疎行列分解に基づく浮動小数点演算を必要とする高速離散コサイン変換(Wang 1985)に引き続き,Chen (1984) の手法を用いてプロトタイプを作成した.さらに,整数演算で離散コサイン変換を行うことができるとされる,Integer-to-integer離散コサイン変換(G.C.K.Abhayaratne, 2007)をコーディングしたが,離散コサイン変換と異なる値となり,これについて現在調査中である.さらに,画像を扱うための2次元高速離散コサイン変換(Vetterli, 1985),アダマール変換および離散フーリエ変換を用いた離散コサイン変換の実現アルゴリズムについても調査中である.国内外の会議や研究会(IPTA 2015, 電子情報通信学会画像工学研究会)に出席し,信号処理および画像処理の最新動向を調査した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
離散コサイン変換の近似に対して良好な性質のアルゴリズムを選定する上で,整数演算で離散コサイン変換値を出力可能とされるInteger-to-integer離散コサイン変換(G.C.K.Abhayaratne, 2007)であるが,その出力が離散コサイン変換値とは異なり,原因調査に時間を要した.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き原因調査および近似に対する性質のよいアルゴリズムの調査を行う.つぎに,これまで作成してきたプロトタイプおよび選定したものから,近似精度に大きな差を生じる乗算器係数を特定するため,各乗算器係数に寄与率を定義し,近似誤差を抑え,演算量を少なくできるかについて,理論解析およびシミュレーションを行い,近似性能の測定,および評価をおこなう.
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Causes of Carryover |
今年度は,学術論文調査やそのコーディング,および理論解析を主におこなったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
国内外の会議に出席し,最新動向の調査および国内外の研究者との議論をおこなうための旅費に使用する予定である.また,標準高解像度画像の購入を予定している.
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