2016 Fiscal Year Research-status Report
イメージセンサ受信機を用いた可視光通信による車車間アドホックネットワークの構築
Project/Area Number |
15K06080
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
鎌倉 浩嗣 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (60344967)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 時空間符号化 / 可視光通信 / イメージセンサ / LED / 階層的符号化 / 二次元通信路 |
Outline of Annual Research Achievements |
イメージセンサを用いたVLCでは,二次元状に配置された複数のLEDを撮像する際に,LEDの数よりも少ないピクセル数でしかイメージ平面上で捕捉できない問題がある.たとえば,二つのLEDからの送信光がイメージセンサ平面上の1ピクセルで捕捉されるようなVLC通信路では,通常,個々のLEDから送信される情報を,受信側では分離できず,正しく復調することができない.このような低ピクセル解像度となった距離において,申請者は,時空間符号化(STC: Space-Time Coding)送信とその復号方法を提案した.二つのLEDから送信するビットを,予め時空間符号化して送信することで,低ピクセル分解能となった通信距離においても,受信機側で分離し正しく復号することが可能であることを実験的に明らかにした.低ピクセル解像度にある通信距離では,一般的なレンズの場合,送受信機間距離が数百メートル以上も送信機から離れるが,このような通信距離では,二つのLEDがそれぞれ別々の情報を送信する場合,イメージセンサによるVLCによる通信は不可能となってしまう.しかしながら,申請者が提案した階層的に時空間符号化を用いた送信方式よれば,そのような低ピクセル解像度にある距離においても,二つのLEDから送信されるビットを,誤りなしで,正しく復号できることを実験により実証した.これまでVLCによる通信が不可能であった距離であっても,距離に応じたVLC復号がが可能となり,可視光通信の適用範囲が大幅に拡大できることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画度通りに,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書における平成29年度の実施計画の通り,推進する方策である.
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Causes of Carryover |
平成29年度の研究成果発表費用や平成29年に発表される機材購入に充当するのが研究進捗の上で,適切であると判断したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文誌別刷り代金や研究成果発表のための旅費に充当する予定である.
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Research Products
(4 results)