2016 Fiscal Year Research-status Report
滑らかな曲面を有する物体による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証
Project/Area Number |
15K06094
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Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
後藤 啓次 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, 電気情報学群, 教授 (20531982)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | アンテナ / 散乱電磁界 / コーティング / 開放円筒導体曲面 / 高周波 / 近似解析 / 周波数領域 / 時間領域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、研究課題『滑らかな曲面を有する物体による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証』を(1)誘電体で覆われた導体円柱による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証、及び(2)開放円筒導体曲面による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証、の2つの研究細目に分けて研究を進めた。研究細目(1)および(2)において提案を行う周波数領域(frequency-domain: FD)及び時間領域(time-domain: TD)における散乱電磁界に対する新たな近似解は、(ア)厳密解(あるいは参照解)及び実験結果と良く一致すること、及び(イ)散乱現象を物理的に解釈する上で有効であること、の2点を明らかにすることを目的として研究を行った。 当該年度計画では、(a)研究細目(1)及び(2)の時間領域(TD)の近似解析を行い一部の近似解の導出、(b)(a)で導出した近似解の有効性及びその解釈法、(c)電波暗室における測定実験の準備を行った。 研究成果は、①電磁界理論研究会で3件(千代田区、網走市、和歌山県西牟婁郡)、②電子情報通信学会総合大会で1件(名古屋市)、③2016 IEEE AP-Sで1件(Puerto Rico)、④2016 URSI AP-RASCで1件(Seoul)、⑤ICEAA 2016で2件(Cairns)、⑥ICCEM 2017で2件(Kumamoto)の発表を行い、研究の有効性について確認を行った。また、新規性・独創性の高い研究内容については、⑦電子情報通信学会(IEICE)のElectronics Expressで1件の論文発表を行った。 本研究成果は、(ア)および(イ)において述べた「研究目的」の達成に直接関係する重要な研究成果であると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、研究課題『滑らかな曲面を有する物体による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証』を、(1)誘電体で覆われた導体円柱による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証、及び(2)開放円筒導体曲面による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証、の2つの研究細目に分けて研究を進めている。研究細目(1)および(2)において提案を行う周波数領域(frequency-domain: FD)及び時間領域(time-domain: TD)における散乱電磁界に対する新たな近似解は、(ア)厳密解(あるいは参照解)及び実験結果と良く一致すること、及び(イ)散乱現象を物理的に解釈する上で有効であること、の2点を明らかにすることを研究目的としている。 各研究細目の研究目標を達成するため、下記の(a)~(e)の5段階に分けて研究を遂行するよう計画している。 (a)FD及びTDの厳密解(参照解)の導出とプログラムの作成、(b)FD及びTDの各近似解の導出、(c)近似解の有効性・解釈法の検討、(d)電波暗室における測定実験、及び(e)近似解と厳密解(参照解)と実験結果の比較。 平成28年度までの2か年間に(a)を達成し、(b)~(e)の一部について実施した。 現在までの「研究目的」の達成度は、60%程度であると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、研究課題『滑らかな曲面を有する物体による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証』を、(1)誘電体で覆われた導体円柱による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証、及び(2)開放円筒導体曲面による散乱電磁界の新たな近似解と実験による検証、の2つの研究細目に分けて研究を進めている。研究細目(1)および(2)において提案を行う周波数領域(frequency-domain: FD)及び時間領域(time-domain: TD)における散乱電磁界に対する新たな近似解は、(ア)厳密解(あるいは参照解)及び実験結果と良く一致すること、及び(イ)散乱現象を物理的に解釈する上で有効であること、の2点を明らかにすることを研究目的としている。 各研究細目の研究目標を達成するため、下記の(a)~(e)の5段階に分けて研究を遂行するよう計画している。 (a)FD及びTDの厳密解(参照解)の導出とプログラムの作成、(b)FD及びTDの各近似解の導出、(c)近似解の有効性・解釈法の検討、(d)電波暗室における測定実験、及び(e)近似解と厳密解(参照解)と実験結果の比較。 平成29年度では(b)~(d)の一部を、平成30年度では(e)について研究を推進する予定である。
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Causes of Carryover |
物品費として使用を計画していた電子計算機が学内経費にて購入することができたこと、旅費として計画していた国際会議が学内経費にて処置できたこと、および消耗品として計画していた学会誌掲載料が学内経費にて処置できたため、次年度使用額が生じることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度の研究費は、主として下記の旅費等及び消耗品費として使用する計画である。 旅費等は、5件の国内研究会(6月:東京都、7月:帯広市、11月:山形県、1月:関西方面、3月:東京都)および1件の国際会議(2017 ICEAA:ベローナ)における旅費・学会参加費に充てる計画である。消耗品費は、別刷資料代金及び学術論文誌の掲載料(IEICEのELEXに1通、IEICE Transactionに1通)に充てる計画である。
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