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2015 Fiscal Year Research-status Report

マイクロプロセス技術を利用した新しい輝度均一標準光源の開発

Research Project

Project/Area Number 15K06126
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

神門 賢二  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 物理計測標準研究部門, 主任研究員 (30371040)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords輝度 / 輝度均一標準光源 / LED / 光線追跡法 / マイクロレンズ
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、マイクロレンズや高機能光学素子技術等を利用することにより、高安定かつメガコントラスト範囲の輝度制御可能な輝度均一標準光源の開発目的としている。本年度は、主に、1.光源部となるLED光源ユニットの設計と構築, 2.均一な輝度面を有する拡散光学部の光線追跡法による検証に取り組み、以下の成果を得た。
1.光源候補となるLEDの基礎光学データ(配光特性・分光分布等)・温度特性データの取得を行った。得られた結果に基づき最適なLEDを選択し、更には温度特性データ等を考慮し、ペルチェ素子および温度センサから構築される温度安定化機能を有するLED光源ユニットの設計・構築を行った。
2.マイクロレンズアレイや精密アパチャーから構成される拡散光学部の光学モデルの構築と、光学モデルの検証を光線追跡法によるシミユレーションにより行った。シミュレーション結果により、輝度均一標準光源の可搬性を追求し、小型化を目指した場合、筺体内部からの反射成分が均一な輝度面を乱す大きな原因となることが判明した。このため、反射成分を除去するためのライトトラップ構造を検討し、ライトトラップ構造を適切な位置に設計することにより、均一な輝度面が得られることを見出した。また、筺体部からの反射成分削減の検討において、ライトパイプを利用する拡散光学部についても検討を行った。ライトパイプを用いる拡散光学部では、光学部の自由度はマイクロレンズアレイを利用した場合に比べて劣り、ライトパイプの形状に大きく依存してしまうが、マイクロレンズアレイを利用した場合に比べて、輝度均一性は向上することが判明した。これらのシミュレーション結果については、来年度開催の国際会議LS15で発表を行う予定である。
次年度は、今年度検討した上記示した2種類の均一な輝度面を有する拡散光学部の試作を行い、輝度均一標準光源を構築し、その妥当性の検証を行う予定ある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度は、上記述べたLED光源ユニットの設計と構築,拡散光学部の光線追跡法による検証以外に、マイクロレンズアレイ、マイクロレンズ型のディフューザ等の拡散光学部開発において重要となる高機能光学部品の調査、輝度均一標準光源の評価装置構築のための物品調達と整備、更には広ダイナミックレンジ計測のためのパルス点灯電源システムの開発等にも取り組んでおり、来年度行う輝度均一標準光源の構築やその妥当性検証のための評価装置構築のための下地を整えることができた。一方で、各光学部品の光学パラメータの情報が少ないことによる光線追跡法によるシミユレーションの限界も判明しており、シュミレーション精度を向上させるためには、各光学部品の実測データの取得や試作品の妥当性検証結果の適切なフィードバック等を行い、シュミレーション精度を向上させる必要がある。

Strategy for Future Research Activity

初年度は、LED光源ユニットの設計と構築、更に均一な輝度面を有する拡散光学部の光線追跡法による検証に主に取り組み、当初の光学モデルとしては想定していなかったライトパイプを利用して拡散光学部を作製する方法等についても検討を行うことができた。今年度は、これら検討した均一な輝度面を有する拡散光学部の試作を行い、輝度均一標準光源を構築し、その妥当性の検証を行う予定ある。構築にあたっては、昨年度調査したマイクロレンズアレイ、マイクロレンズ型のディフューザ等の拡散光学部開発における重要となる光学部品の選別を適切に行うことにより、試作を行う予定である。また、制作した試作器については、配光分布や輝度の均一性評価等の基本特性の評価を行い、シミュレーション結果等との比較検討を行うことにより、さらなる改善を目指す。また、得られた成果については、学会発表などを通じて公表する。

Causes of Carryover

初年度は、拡散光学部の光線追跡法による検証までは順調に行えたが、試作の着手までは及ばず拡散光学部構築で使用する光学部品の調達までできなかった。この理由により、次年度使用額が生じた。当初より購入を予定していたLED点灯用のパルス点灯電源や評価装置構築で使用する光学部品については、申請書通りの使用を行った。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今年度は、拡散光学部の試作を行う予定であり、次年度使用額も含めて、試作に加算充当することで研究計画を完遂することを目指すこととする。また、当初よりH28年度分として申請している研究費(2次元色彩輝度計等)については申請書通りの使用を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 新しい輝度評価用光源開発への取組2016

    • Author(s)
      神門賢二
    • Organizer
      2015年度 計量標準総合センター成果発表会
    • Place of Presentation
      産総研 つくば
    • Year and Date
      2016-02-10

URL: 

Published: 2017-01-06  

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