2015 Fiscal Year Research-status Report
ウェアラブル端末に対応した制御系CADシステムの開発
Project/Area Number |
15K06147
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
古賀 雅伸 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (90251644)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 制御工学 / 制御系CAD / ウェアラブル端末 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者グループが開発した携帯情報端末で動作するJamoxをベースとし、ウェアラブル端末と連携して利用できる制御系CADシステムを開発することを目的とする。ウェアラブル端末の特徴である通知機能と音声入力を活用することで、長時間かかるシミュレーション等の計算完了通知、計算継続や中止の指示が可能となり、計算の完了待ちからユーザを解放することできる。また、利用者に合わせて有用な情報をウェアラブル端末に表示することで、作業効率性を高め、ユーザの負担を軽減することを目指す。今年度は具体的に以下の内容を実施した。 まず、大容量のメモリを搭載したソフトウェア開発サーバに開発ソフトウェアをインストールし、携帯情報端末とウェアラブル端末のソフトウェアの開発環境を構築した。なお,開発効率を高めるため1台のサーバ上に複数の仮想計算機を作成し、端末毎に開発環境を準備した。 次に、申請者のグループが開発したPC端末および携帯情報端末(Android端末)で動作するJavaによる数値計算エンジンおよび数値計算ツール(matj)にウェアラブル端末と連携する機能を実装した。この数値計算ツールを用いることで、MaTX言語を用いて対話的に数値計算を実行することができ、ウェアラブル端末への基本的な通知およびウェアラブル端末からの応答の受付が可能となった。 そして、申請者のグループが開発した携帯情報端末(Android端末)で動作する微分方程式や代数方程式を解くためのソルバーをベースとし、ウェアラブル端末への基本的な通知が可能なソルバーを開発した。また、申請者のグループが開発した携帯情報端末(Android端末)で動作するモデリング・シミュレーションツール(Jamox)をベースとし、ウェアラブル端末への基本的な通知が可能なモデリング・シミュレーションツールの開発方法を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請者のグループが開発したPC端末および携帯情報端末(Android端末)で動作するJavaによる数値計算エンジンおよび数値計算ツール(matj)がウェアラブル端末と連携するための基本的な機能が実装され、心配されたメモリサイズやCPU性能不足による問題は今のところ確認されていない。 また、申請者のグループが開発した携帯情報端末(Android端末)で動作する微分方程式や代数方程式を解くためのソルバーをベースとし、ウェアラブル端末への基本的な通知が可能なソルバーの開発が進んだ。一方、申請者のグループが開発した携帯情報端末(Android端末)で動作するモデリング・シミュレーションツール(Jamox)をベースとし、ウェアラブル端末への基本的な通知が可能なモデリング・シミュレーションツールについては、開発方法の検討がある程度進んだ。 これらのことより、研究目的の達成度について、おおむね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者のグループが開発した携帯情報端末(Android端末)で動作するモデリング・シミュレーションツール(Jamox)をベースとし、ウェアラブル端末への基本的な通知が可能なモデリング・シミュレーションツールを開発する。さらに、シミュレーションソルバーとモデリング・シミュレーションツールからの通知を受付けることができるウェアラブル端末で動作するアプリケーションを開発する。 そして、腕時計型ウェアラブル端末の特徴である通知機能と音声入力を活用し、長時間かかるシミュレーション等の計算完了通知、計算結果の簡易表示、計算継続や中止の指示、処理内容の選択を可能とすることで、計算の完了待ちからユーザを解放することを目指す。このとき、文字、音、振動等の通知の表現方法や計算結果の簡易表示方法等について検討する。 なお、大学等の演習や実験で使用して頂き、できるだけ多くの人から評価を収集し、ユーザインターフェース、および、ウェアラブル端末への通知の内容や表現方法を改善する。
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