2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the existing stress measurement by cutting thin core stress relief techniques using the optical full-field measurement method
Project/Area Number |
15K06186
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
伊藤 幸広 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90223198)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出水 享 長崎大学, 工学研究科, 技術職員 (00533308)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | コンクリート / 応力解放法 / コア / ひずみ / ダイヤモンドワイヤーソー / 全視野ひずみ計測装置 |
Outline of Annual Research Achievements |
PC構造物の現有応力を推定するスリット応力解放法は測定精度が高いものの、スリット方向の直角方向のみの応力しか測定ができず、複雑に応力が作用している箇所や部材では適用が難しい。異なる3方向にスリットを切削し、それぞれ測定する方法もあるが、広範囲にスリットを切削することになり、作業時間が長く効率的ではない。そのためコアをコンクリート部材から分離することにより完全な応力解放状態を作り、全視野ひずみ計測装置を用いてコンクリート構造物に作用している主応力を精度良く測定できる新たな応力解放法を開発した。 計測方法としては、まず薄厚コア切削装置のドリル部分に乾式のダイヤモンドコアビットを取り付け、コア溝を切削する。ダイヤモンドコアビットとプーリーを付け替え、ダイヤモンドワイヤーソーをコアの溝底部に配置し、プーリーの回転をワイヤーソーに伝えることでコアを底部から切断する。コア溝切削前、コア溝切削後、コア切断後に全視野ひずみ計測装置で画像を撮影しておき、デジタル画像相関法により求めたひずみの変化量から応力を算出する。 薄厚コア切削装置はコンクリート表面研磨装置のフレームに取り付ける装置であり、また、本装置をコンクリート面に取付ける冶具は、全視野ひずみ計測装置の設置に用いる固定プラグと共用としているため、表面研磨から応力解放、画像取得に至るまで合理的に作業ができる。コアを水平に切断するためローラーを作製した。 コンクリート角柱試験体を用い本方法を適用した現有応力測定の結果、コアの底部を切断し無応力状態のひずみ分布は、コア内ではほぼひずみが生じなかった。また、角柱試験体測定面に262μの圧縮ひずみは発生させ、本方法により現有応力測定を行った結果、コア内の平均ひずみ底部切削後177μとなり、高精度で現有応力測定が可能であることが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)