2015 Fiscal Year Research-status Report
下水汚泥の嫌気性消化における窒素・リン回収と消化性改善の実証研究
Project/Area Number |
15K06276
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
高島 正信 福井工業大学, 工学部, 教授 (30257498)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高濃度嫌気性消化 / 下水汚泥 / アンモニアストリッピング / アンモニア阻害 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は高濃度嫌気性消化における窒素回収とアンモニア阻害軽減について検討した。アンモニア除去・回収にはアンモニアストリッピングを適用し、アンモニア性窒素濃度が低いと経済的に見合わないという報告があることから、消化汚泥中アンモニア性窒素濃度が2,000mg/Lを確実に超える流入TS8~10%と13~15%の2段階の流入TSを対象とした。小規模実験で高濃度汚泥のためカラムにチューブが挿入された単純な装置を用い、アンモニアストリッピング条件としてpH約9、温度約80℃を選択したところ、流入TS8~10%では脱CO2約30分、脱アンモニア約90分、流入TS13~15%で脱CO2約60分、脱アンモニア約120分の条件でアンモニア性窒素が70~80%除去・回収できることがわかった。また、流入TS13~15%ではアンモニア阻害が観察されていたが、アンモニア除去された後の消化汚泥を返送することにより、ほぼ正常な嫌気性消化が可能なことを確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
消化性改善についてはまだ十分に検討できなかった。その半面、TS15%までの超高濃度流入汚泥について検討することができ、進捗状況はまずまずである。
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Strategy for Future Research Activity |
アンモニアストリッピングでは汚泥が弱めのアルカリ熱処理を受けることになるが、脱アンモニア後の汚泥の返送による消化性改善についてくわしく調べる。また、リンの回収についても検討を始める。リンはマグネシウムを加えてリン酸マグネシウムアンモニウム(MgNH4PO4)を形成させサイクロン分離により回収する。このようなリン回収法は実規模装置で確認されているが、小規模実験でも可能かどうか検討し、消化汚泥からの窒素およびリンの2元素除去回収を目指す。
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Causes of Carryover |
一つは、計画していた備品が金額不足により購入できなかったことである。もう一つは、別の備品を次年度に購入することを計画したからである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰り越しと次年度予算を合わせて分光光度計を購入する予定である。
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Research Products
(1 results)