2016 Fiscal Year Research-status Report
振動系制御装置を利用した建設重機振動低減技術の適用拡大に関する研究
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15K06281
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Research Institution | Tobishima Research Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 真人 飛島建設株式会社技術研究所, -, 室長 (60443652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 泰尚 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90322023)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 建設重機 / 地盤振動 / 加振力 / 逆解析 / 振動低減 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は振動系制御装置の制御効果を解析的に検討するために必要な建設重機が移動する際の加振力特性を調査した。建設重機の加振力特性を直接的に求めることはできないので,実測加速度と実測地盤の3次元モデルから求めた加振点と受振点間の伝達関数から逆算した。ただし,3次元モデルでは点加振のみ考慮できるので,重機の移動線上に離散(時間間隔2秒)した点加振源を与えた。加振力の特徴としてキャタピラのシュープレートが1分間に地面へ当たる回数に起因した周波数でピークが確認できた。また,重機の走行方向の振動が大きくなることが確認できた。 正弦波振動に対して振動系設置による効果を,振動系の質量,面積,減衰に着目して解析した。振動系の基本仕様として設置面積を横4m縦1m,ブロックの厚さ0.1m,バネに与えた減衰は0.05とした。振動系の基本仕様では振動系が無い場合に比べ地盤表面での加速度振幅が半分程度に減少した。基本仕様に対して質量変化と減衰の変化による効果は大きくなかった。面積変化ついては振動低減効果の得られる領域が拡大しており,振動系の設置面積が低減効果に与える影響が大きいことが判った。逆算した加振力に対しても同様の効果を得たが,制御対象周波数以外の領域で逆効果になる結果も得られた。原因として振動系と地盤モデルの各層とが相互干渉して,振動系が一自由度系として作用していないことが考えられ,今後,解析モデルの構築や実験時留意する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
移動する振動源の離散化間隔による解析への影響検討に時間を要したため,平成28年度に実施予定の振動源位置と振動系の位置関係による効果の検証ができなかった。解析モデル,加振源データの準備は整っているので平成29年度早々に解析着手する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度は実現場において振動系制御装置の効果検証を行う計画であったが,実験結果に対して更なる検討を加えるために成層地盤を作成して偏芯モータを利用した振動源を製作して実験を実施する。
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Causes of Carryover |
振動源と振動系制御装置の位置関係による効果の検証解析が平成28年度に完了しなかったため(期ずれ)。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成29年度に解析検討を実施する(ソフト使用料)
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Research Products
(1 results)