2015 Fiscal Year Research-status Report
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15K06303
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
城戸 將江 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (10453226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 惠吾 北九州市立大学, 国際環境工学部, 教授 (50112305)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 構造工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,文献調査を行い,コンクリート充填鋼管柱(CFT柱)を対象とし,高強度材料が用いられた実験的研究に関する資料の収集および整理を行った.該当する実験資料は少なかったので,長周期地震動を想定した,CFT柱の実験的研究の文献を収集し,材料強度(コンクリートと鋼材の強度の組み合わせ),軸力比,幅厚比,材長と断面せいの比,と,振幅回数ならびに振幅と耐力低下率,について検討を行った.振幅については,普通強度のCFT柱では,大きくても部材角として2%であった.また,研究室で実施したパイロット試験では,座屈長さ・断面せい比lk/D=16.4とし,振幅2%で実験を行った.lk/D=16.4程度の柱は,実際の建築物に使用されることは十分に考えられるが,実験結果としてはほぼ弾性範囲となり,繰り返し載荷の影響はさほど見られなかった.振幅2%は,実際の設計からするとかなり大きい(一般的には,1/100~1/80と考えられる)が,H-SA700鋼材のCFT柱の利用方法は,一般の鋼材とは異なる場合もあると考えられる.これらの検討結果より,座屈長さ・断面せい比を小さくし,部材角2%程度で鋼管が降伏する状況での繰り返し載荷とすることを決定した. 実験的研究としては,試験体を製作するための鋼管を,H-SA700鋼板から製作した.上記に述べた理由から,座屈長さ・断面せい比を当初の案から変更し,それに合わせて治具の設計等を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験を実施する予定にしていたが,パイロット試験結果の検討に時間を費やしたため,試験体の設計に時間がかかってしまった.また,文献調査とパイロット試験の結果,高強度鋼材と組み合わせるコンクリートの強度は当初予定していた60N/mm2では低いため,コンクリート強度をより高強度(80N/mm2)とできるよう,試験体,装置の検討を行ったため,試験体製作が遅れた.よって,やや遅れていると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
まず,試験体の製作にすぐに取り掛かるとともに,高強度コンクリートの調合,練り混ぜ,打設方法について,早急に決定を行う.
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Causes of Carryover |
試験体の製作をする予定であったが,鋼管のみ製作し,試験体としての製作をまだ行っていないため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試験体の製作費用に充てる.
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