2016 Fiscal Year Research-status Report
詳細な将来消費エネルギー予測の為の気候変動及び短期変動を考慮した気象モデルの開発
Project/Area Number |
15K06326
|
Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
細淵 勇人 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (20581292)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 建築環境 / 建築気象 / 外気温 / モデル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
地球温暖化等による気候変動といった地球規模でのマクロな変動や、土地被覆・都市化状態の変化といったミクロな変化が気象に及ぼす影響を考慮し、将来的変動をシミュレート可能な気象外乱(外気温モデル)の開発を本研究の目的とし、本年度は、以下を行った。 1)モデル開発地点選定の再検討:当初は行政区分的な地域分類による選定を計画していたが、初年度に行った検討により、地理的、エネルギー的観点からの「地域」分類の詳細検討が必要と考えられたため、モデル開発地点の再検討を行った。その結果、省エネルギー基準による地域区分を用いることとした。 2)一部地域の既取得データを用いた傾向分析: 前年度に引き続き、東北地方海岸部既取得データについて、経年による傾向の変化について再検討を行った。 成果の発表としては、以下の通り、日本建築学会の2つのシンポジウム、日本建築学会大会にて、合計3件(うち1件は今夏発表予定)行った。①環境建築の測定法:中山哲士、細淵勇人, 水出喜太郎, 石野久彌, 日本建築学会 第12回建築設備シンポジウム「環境建築で切り開く設計と研究のこれから」, 2016年10月, 建築会館(東京)、②熱環境設計における気象データ及び気象モデル:細淵勇人,中山哲士, 日本建築学会 第46回熱シンポジウム「新しい時代の熱環境デザイン~測定とシミュレーションによる設計・評価~」, 2016年10月, 岡山理科大学、③環境建築対応型気象データの開発:細淵勇人,中山哲士, 2017年度日本建築学会大会(中国), 2017年9月, 広島工業大学
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
モデル開発に先立つ、モデル開発地点の選定において、当初は行政区分的な地域分類による選定を計画していたが、初年度に行った検討により、地理的、エネルギー的観点からの「地域」分類の詳細検討が必要との結論に至り、モデル開発地点の選定方法を見直したためである。 一部地域(東北地方海岸部)の傾向分析は行っているものの、モデル開発地点の確定に時間を要したため、全国的な検討に至っておらず、進捗状況は遅れているものと判断する。 しかしながら、省エネルギー基準による地域区分を利用しモデル開発地点を選定することと決定したことで、行政区分的な地域分類とは異なり、同一地域内で気象変動的に似た傾向の地点を選定することができ、今後研究の進捗を図れるものと考えている。後述する今後の推進方策のように、まずは代表地点のモデル化に取り掛かる予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初計画していた行政区分的な地域分類によるモデル開発地点の選定を、省エネルギー基準による地域区分を利用した選定に変更した。これにより、変動傾向の似た地点を選定することができるものと考えている。また、各地域のモデル開発代表点についても、地域の特徴を見いだせるものと考えている。代表地点の気温変動の傾向分析、比較分析を行ったうえで、代表地点のモデル化を行い、その後、各地域について、代表地点のモデルと代表地点以外の気温データの比較分析を行う。 今後は以下手順で研究を進める予定である。 1)外気温データ(1分値)より、各地域の代表地点の①年平均、②年周、③日周の各成分を分離、その傾向の把握・分析、2)各代表地点の①年平均、②年周、③日周の各成分のモデル化、3)各地域代表地点間の比較分析(モデルパラメータの比較、気温の変動傾向の比較)、4)各地域データと代表地点のモデルとの相関の分析
|
Causes of Carryover |
モデル開発地点の選定について再検討を行ったため、購入するデータの地点確定ができない状態であったため、この購入代金を次年度使用額とした。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
確定したモデル開発地点の1分値データを速やかに購入する。
|
Research Products
(3 results)
-
-
-
[Presentation] 環境建築の測定法2016
Author(s)
中山哲士、細淵勇人, 水出喜太郎, 石野久彌
Organizer
日本建築学会 第12回建築設備シンポジウム
Place of Presentation
建築会館
Year and Date
2016-10-02 – 2016-10-02