2015 Fiscal Year Research-status Report
蓄熱体を用いた呼吸型ハイブリッド熱回収換気システムに関する研究
Project/Area Number |
15K06329
|
Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
福島 明 北海道科学大学, 工学部, 教授 (00536211)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 さやか 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 建築研究本部北方建築総合研究所, その他部局等, 研究主任 (00462341)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | パッシブ換気 / 熱回収換気 / 蓄熱体 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
蓄熱体を用いた呼吸型ハイブリッド熱回収換気システムの蓄熱体を試作し、熱湿気回収効果に関する実験を行うとともに、熱回収効果のシミュレーション手法を開発し、実験結果の再現を行った。 蓄熱体は、長さ303mm、幅151mm、厚み平均6.75mmのセラミックタイル3枚を、プラスチック製の高さ15mmの波板を挟み、10段積層したものである。制御方法は1)定常で切り替え:約5時間毎に給気排気を切替え、2)温度制御:排気時に蓄熱体の外気側吹出し温度17℃で給気に切替え、給気時に蓄熱体の室内側吹出し温度5℃で排気に切替え、の2種類について行った。 実験時の条件における温度シミュレーションを行い、シミュレーションによる再現性を確認した。風向変更時にシステムの応答遅れにより多少違いがみられるが、熱回収効果の検討に必要な基本特性は定量的に再現できることが明らかになった。 蓄熱体の蓄熱材量、制御方法についてシミュレーションによる検討を行った。その結果、蓄熱材量は現状試作蓄熱体の3倍程度、蓄熱体の室内側・外気側吹出し温度が室内と外気の中間温度となるときに給気・排気を切り替える制御とすると、熱回収効率70%程度、切替え時間16~17分となる結果を得た。 今後、目標性能の検討を行うとともに蓄熱体の必要性能をシミュレーションにより検討し、これを元に目標性能に応じた新たな蓄熱体を試作する。試作装置の性能検証を行うとともに、実住宅へ設置し、フィールド実験を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度計画の項目と内容は全て完了した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2年度目の計画に準じて研究を進める。 共同研究者が転勤するため、共同研究者を交代して継続する予定である。
|
Causes of Carryover |
蓄熱ボックス試作において、珪藻土タイルの提供を受けたため、資材費の支出が減った。 打合せ出張にかかる旅費支出が少なかった。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
新たな試作にに際して必要な蓄熱タイル他の資材は予定通り購入する。 加えて、当初パッシブシステム研究会から提供される予定だった、実住宅への試験設置に必要な換気部材ならびに制御装置作成用の部材を購入する。
|