2017 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation on actual conditions of housing environment factors affecting psychiatric patients applying affordance theory
Project/Area Number |
15K06347
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鈴木 弘樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (50447281)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 茂樹 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (80134352)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | アフォーダンス / 精神病 / 患者 / 住宅 / 環境要素 / 実態調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、精神病患者はますます増え、再入院数も増えている。わが国の大きな問題となっている。本研究は、当まで全く調査研究されていない精神病患者の住宅環境に着目し、アフォーダンス理論を応用し、住宅環境要素のよい影響を及ぼす要素(ポジティブ・アフォーダンスと定義)と悪い影響を及ぼす要素(ネガティブ・アフォーダンスと定義)を実態調査し、精神病患者の住宅の治癒環境の創出と手法を開発することを目的とする。 27年度の実績は、「治癒環境の研究」で行った研究成果及び研究方法などを踏襲し、「治癒環境の研究」で培ったネットワークである国立精神・神経医療研究センターや調査を行った精神科病院に対して意見交換を行った。在宅外来患者に直接ヒアリングする前に、在宅看護を支援している看護師に担当している患者の住環境についてアンケート調査を行った。関東を中心に100事例収集でき、現在、集計と分析を行っている。その一部は2016年度の日本建築学会九州大会に報告した。28年度の実績は、精神病患者(通院中)に対して行うアンケートの前に健常者によるアンケートを行い、調査内容が適切かの検証を行った。また、医療関係者などの意見を聞きながら慎重に在宅外来患者へのアンケートや調査の実施計画を検討した。その後、都内の比較対象地として、北海道、九州、沖縄において調査依頼候補施設のヒアリング調査を行った。都内のヒアリング調査の成果の一部は、2017年度MERAの大会で2編発表し、論文発表賞を受賞した。29年度は最終年度のため27年度、28年度のデータをさらに精査し分析した。患者のデー多数を増やすため都内、北海道、沖縄の3箇所で追加調査を実施した。また、患者の精神・衛生状態のヒアリング調査を追加しGHQによる精神健康の測定とLASMIによる社会生活評価の測定都内2箇所、北海道、沖縄にて実施した。その成果の一部は、WPAの学会で発表する予定である。
|