2016 Fiscal Year Research-status Report
都市計画規制の影響を考慮した緑の建築と省エネルギーの効果を検証するVRツール
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15K06354
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
沈 振江 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70294543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 健一 岐阜経済大学, 経営学部, 教授 (80259267)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スマートシティ / CEMS / 建築可能な空間 / 太陽光発電パネル / サス ティナブルデザイン / 区画 / エネルギー消費量 / 居住者 |
Outline of Annual Research Achievements |
低炭素都市づくりの実現には,省エネルギーの対策として取り込んできたスマートシティの計画施策は,CO2 の減少に繋がるので,大都市にはもちろん,地方中心都市にも導入すべきものである.今年度、研究事項1として計画した研究内容について、さらに資料収集と現地調査を行った。スマートシティに関する関連施策を整理するには、特にホームエネルギー管理システム(HEMS)とコミュニティエネルギー管理システム(CEMS)の技術と運営実態を整理した。そして、研究事項2について、CityEngineを用いて仮想空間の宅地における都市計画規制に基づく建築形態の推測を行い、 都市計画規制による建築の省エネルギー効果のデザインツール のプロットタイプの構築を行った。研究事項3に関して、Revitでシミュレーションした省エネルギの効果を検討し、さらにCityengineとの連携により都市計画規制の適用により,建物の形態,発電量を可視化することができた。研究事項4に関して、島根地区の戸建て住宅の電気消費のビッグデータを用いて、住宅地域において居住世帯の構成、世帯の生活行為に基づくエネルギー消費量をシミュレーションによって解明することを試みた.本研究の課題について、シドニー大学、清華大学、重慶大学、福州大学の教員との連携により、海外の短期留学生が金沢大学で行った共同研究を国際ワークショップで発表した。さらに、国際誌IJSSocで特集号の編集を企画した。 関連の研究成果を国際会議で4論文を発表し、査読論文4編を掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた研究事項1を実施し、スマートシティのモデル事業地区、柏市、豊田市のモデル事業地区の調査を実施した。そして、研究事項2と3に関して、柏と豊田市のモデルハウスをベースに、CityEngineを用いて仮想空間の宅地における都市計画規制と建築の形態をシミュレーションし、都市計画規制による建築の省エネルギー効果のデザインツールの開発をした。実験地区に関して、企業との連携で、島根地区の住民のエネルギー消費のビッグデータを収集し、ビッグデータによる世帯構成と世帯生活の行為とエネルギー消費の関連を検討し、エネルギー消費量から世帯構成と世帯生活行為の推測を行った。 上記に説明したように、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度から構築しているデザインツールをさらに検討し、継続的に開発作業を進める。研究事項2について,仮想地区を構築し,都市計画規制が建築可能な空間に与える影響について,宅地を対象に都市計画規制を適用した場合、建築可能な空間の類型化、エネルギー消費量の予測などを検討する.そして、研究事項1 で調べた関連施策は,HEMS、CEMS の運営に関連して,建築可能な空間に基づく屋上の最大面積,外壁面積を推測することにより,太陽光発電パネルの配置可能数と垂直緑化の面積を推測し,コミュニティにおいてCEMS により住民サイトで提供できる最大電力を予測するここにより.都市の電力施設による供給量を推測する。そして、居住者の世帯パータンやエネルギー消費パータンとの関係をデータ解析でさらに解明する。そして、都市計画の規制が全地区の省エネルギー対策への影響を再現できるように、事例地区を取り上げ,代替案の評価を行い,必要に応じて研究事項1-4を繰り返して行い,システムの適用と改良を行う. 平成29 年度には,研究事項1-4 を継続的に行い,特に専門家による評価を行い,システムの改良を行う.設備購入計画がない.
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Causes of Carryover |
時間的には、英語による査読論文の校正と出版費の支出が間に合わなかったこと、学生による関連国際会議への成果発表の旅費を次年度にしたこと、そして事例地区の補足調査費用を確保すること、以上の理由のため、今年度の研究費を次年度に使用することが生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
以上で説明した通り、国際誌へ論文投稿のため、校正と出版費の利用、そして、2017年8月のSPSD国際会議へ出席し研究成果を発表すため、研究費の使用計画を立てた。また、事例地区の調査計画を立て補足調査を実施する。
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Research Products
(11 results)