2018 Fiscal Year Research-status Report
集約型都市構造に向けた城趾周辺地区の持続的な再生計画と開発手法
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15K06355
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
野嶋 慎二 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (70303360)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 集約型都市構造 / コンパクトシティ / 地域拠点 / 城址周辺 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、集約型都市構造に向けて、重要な歴史文化的資源及び耐用年数が過ぎて更新が必要な公的施設が数多く存在する、城趾周辺地区及び地域拠点の開発手法に着目し、その持続的な再生計画と開発手法に関する知見を得ることを目的としている。本年度は下記の研究を進めた。 1.「(3)城趾周辺地区における都市空間整備と都市機能の集約化の実態と変遷」に関して、次の研究を行った。 ①公的施設の集約化として全国の公立小中学校に着目し、その立地動向と、富山市の中心市街地についてモデルプロジェクトとして分析を行った。「公立小中学校の再編による地域拠点への集約実態」では、過去30年間で多くの統廃合を行った都市を対象とし、休閉校とその移転先の立地及びその要因から集約化の動向を明らかにした。②中心市街地での再編例として富山市の事例を調査した。「公立小中学校再編に伴う学校跡地の整備状況」では、過去30年間で多くの学校を再編した48の地方都市の跡地活用の有無や機能などを調査し、富山市中心市街地における小中学校の跡地活用としてコミュニティの核としての活用実態を調査した。 2.「(4)城趾周辺地区の計画・事業推進手法の現状と効果の分析」に関して、次の研究を行った。城址周辺地区に特定しているわけではないが、集約化の方策として立地適正化計画における地域拠点に着目した。全国の立地適正化計画策定都市24都市を対象として、自治体担当者ヒアリングや文献調査から、地域拠点の立地や中心となる都市機能、及びその圏域などについてデータベースを作成するとともに、地域拠点の位置付け方針と集約化の方針を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画の遅延の具体的理由は、研究代表者の公私の多忙による研究のエフォート率の低下である。一方、当初の研究計画も、まとめの作業を行っている過程で見直しが必要となり変更が余儀なくされたため、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.「(3)城趾周辺地区や地域拠点における都市空間整備と都市機能の集約化の実態と変遷データベース作成」を引き続き行う。公的施設の集約化の実態や官民による都市空間整備プロジェクトを調査する。 2.「(5)地区特性に対応した城趾周辺地区や地域拠点の再生手法の提案」を進めていく。 3.国内外の専門家とのディスカッション 上記で得られた、モデルプロジェクトや再生手法について先進的な都市デザインを実践している国内外の専門家とのディスカッションを行い、知見を得る。
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Causes of Carryover |
研究の遅延により、昨年度(H30年度)の予算については、予算額通りに使用することができなかった。 H31年度は研究のまとめとして、全国の対象都市での調査や学会などで国内旅費が必要となり、また英国での専門家とのディスカッションを予定しており、主に旅費が必要となるため、予定通り研究費を使用できると考えている。
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Research Products
(3 results)