2015 Fiscal Year Research-status Report
舟小屋等の環日本海の伝統的民家における文化伝播の検証
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15K06359
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| Research Institution | Shimane University |
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Principal Investigator |
小林 久高 島根大学, 総合理工学研究科(研究院), 講師 (80575275)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 民家 / 構法 / 小屋 / 地域特性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、日本海沿岸部に分布する伝統的民家建築について、建築構法の詳細な記録を作成したうえで、日本海交易のもたらした暮らしと文化の視点から建築空間の形成要因を読み解いていくことを目的としている。
2015年度は、文献調査としては「民俗建築」や宮本常一による民俗学の著作、地域の民俗報告書等を整備し、記載内容に関する検討を行なった。
現地調査における主な調査対象地域は島根県隠岐郡隠岐の島町とし、計３回（8/31-9/1、10/16-18、3/16-19）にわたる現地調査を行なった。聞き取り調査及び実測調査により、舟小屋の分布と建築構法について明らかにした。なお、隠岐の現地調査は、島根大学安高研究室及び香川大学釜床研究室との合同で実施した。
その他の調査対象として、地域独自の建築物である「神楽殿」と呼ばれる神楽のための舞殿が現存していることを見出し、その建築的特性に関する調査を実施した。島根県江津市及び邑南町、松江市における現地調査（8/29-30、12/17、1/26、3/10-11）を実施し、分布状況の確認と実測調査を行なった。今後も継続して調査を実施する予定である。
更に、干柿を作るための常設の付属小屋である「柿小屋」の存在を確認し、他の地域に類例のない建築物であることから、その調査を実施した（11/7、1/9、3/30）。今後も継続して調査を実施していく予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた隠岐の島町における調査を終了し、更に新たに「神楽殿」「柿小屋」といった地域独自の建築物を調査対象に加えることで、具体的な調査事例を増やすことができている。
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| Strategy for Future Research Activity |
舟小屋の調査に関しては、山陰一帯の沿岸地域に対象を広げるとともに、最も遠隔地である東北地方での調査の実施を検討する。その他の建築物については、「神楽殿」「柿小屋」の調査を継続して実施するとともに、地域的な建築材料である石州瓦の使用状況等に関する調査も付随して行なうことを検討する。
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| Causes of Carryover |
2015年度は、調査対象地が比較的近かったため、現地調査費用の支出を抑えることができた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は遠隔地における調査を計画していることから旅費支出の増加が予想されるが、引き続き効率的な運用に努めたい。
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Research Products
(1 results)
