2015 Fiscal Year Research-status Report
地方中小都市におけるスマートシティ計画支援システムの開発
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15K06361
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小林 剛士 山口大学, 理工学研究科, 助教 (40553160)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スマートシティ / 省エネルギー / 環境負荷 / 評価指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、地域の特徴に応じたスマートシティ化に求められる導入技術、取り組みについて整理して、事業の特徴を明らかするために、国内の「次世代エネルギー・社会システム実証事業」に採択された4地域、「次世代エネルギー技術実証事業」に採択された7地域、「スマートコミュニティ構想普及支援事業」に採択された48地域、海外の先進的なスマート・プロジェクトである、カリフォルニア州ロサンゼルス及びニューメキシコ州ロスアラモス・アルバカーキ(アメリカ)、アムステルダムスマートシティプログラム(オランダ)、EDISONスマートグリッドプロジェクト(デンマーク)を対象として文献調査を行った。調査結果をもとに、定量的指標に基づいて評価が可能であるスマートシティの形成に必要となる技術を抽出し、山口県山口市、宇部市、山陽小野田市の環境共生型住宅団地及び既成市街地においてスマート技術を導入した場合の環境負荷低減効果、省エネルギー効率の変化をシミュレーションした。研究成果は、Frontiers of Architectural Researchに掲載され、日本建築学会大会(東海大学:神奈川県平塚市)、同学会中国支部研究報告会(近畿大学:広島県東広島市)、The 10th International Symposium on City Planning and Environmental Management in Asian Countries(ハサヌディン大学:インドネシア・マカッサル市)において発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定では、海外の先進事例地において、現地視察およびヒアリング調査を行う予定であったが、文献・資料整理等に時間を要したため、実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、環境基本計画を策定している人口10万人以上30万人未満の自治体を対象として、環境基本計画の内容より、低炭素都市づくりガイドラインにおいて取り組むべきテーマとされている①交通、②都市構造、③省エネルギー、④みどりの各分野について、各自治体が計画する施策の整理を行う。また、スマートシティ実現に必要な施策シナリオ、省エネ、環境負荷低減の目標値を設定する。 また整理した施策を評価するための指標として、スマート技術を導入する際の費用対効果を評価できる指標(二酸化炭素吸排出量、一時エネルギー消費量、発電量、電力消費削減量に対するインフラ整備のイニシャルコスト及びランニングコスト等)とその算定式を構築する。 算定式をもとに任意に設定した施策シナリオに対応する関連技術、事業メニューを実施した際の費用対効果について自動的に算出できるUIを開発する。
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