2015 Fiscal Year Research-status Report
医療依存度の高い超重症心身障害児者とその家族の包括的支援システム・環境の構築
Project/Area Number |
15K06369
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
竹宮 健司 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (70295476)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 超重症児者 / 障害児 / 医療依存 / 療育環境 / 施設計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,医療依存度の高い超重症児者の療育環境とその家族への支援環境を包括的支援環境と捉え,超重症児の発育に応じた段階的支援体制のあり方を実証的に示し,医療施設から地域生活環境へ連続した包括的支援システムと支援環境を構築・提案することを目的としている. 本年度は,重症障害児者の療育支援環境について,以下の4つの成果が得られた. 1)全国肢体不自由児施設運営協議会に所属している59施設を対象とした使用収集調査と3施設を対象とした訪問ヒアリング調査を実施し,医療型障害児入所施設への移行期にある旧肢体不自由児施設の現状を把握すると共に,利用者の重度化に対応した施設計画上の課題を整理した. 2)旧肢体不自由児施設から医療型障害児入所への移行が決定しているK施設を対象に,移行前後の施設利用実態調査を実施し,施設環境の変化が超重症児者の療育に及ぼす影響について検討する.本年度は,移行前の旧施設における4回(延べ9日間)の実態調査と移行後の新施設における1回(2日間)の実態調査を実施した.次年度も継続して新施設の調査を実施する予定である. 3)医療的なケアを必要とする超重症児者の短期入所を先駆的に行っている6施設を対象とした訪問ヒアリング調査を実施し,そのうちの2施設において短期入所部門の利用実態調査を実施した.これらの調査から,短期入所施設における支援と空間利用実態を明らかにし,同施設の計画要件に関する知見が得られた. 4)重症心身障害児通所施設の通所デイルームにおいて終日観察調査を行い,医療依存度の高い超重症児者へのケア特性を明らかにすると共に,環境構成上の課題を抽出し考察した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査対象施設の理解と協力が得られている.
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Strategy for Future Research Activity |
旧肢体不自由児施設から医療型障害児入所へ移行したK施設を対象に,施設利用実態調査を継続して実施し,施設環境の変化が超重症児者の療育に及ぼす影響について検討する. 前年度の研究成果を学術論文にまとめ発表する予定である.
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Causes of Carryover |
使用記録の入力ミスのため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の調査旅費等に使用する.
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Research Products
(3 results)