2015 Fiscal Year Research-status Report
Study on the Urban Redevelopment Process in Tacloban City (Philippines)
Project/Area Number |
15K06373
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
ヒメネス ホアンラモン 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (10525281)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | タクロバン / 住宅再生 / 都市再生 / マスタープラン / 自然災害 / フィリピン |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度の研究目的タクロバンの再生住宅プロセス 本研究は、大型台風ヨランダによる災害後のフィリピンタクロバン市を直接の研究対象とし、実施調査を通して被災者の仮設住宅の居住環境を物理的側面から実態的に捉えるとともに、被災後の復興住宅計画に資する実態的に即した指針を得ることを目的としている。 仮設住宅は、被災者が被災前のような日常生活を取り戻すまでの一時的な生活スペースとしての役割を担っている。大規模災害の後に必要となる仮設住宅のタイプは、テントなどの早急に準備できるものから、材料を提供するだけのもの、必要設備やインフラを整えたものまで、さまざまなタイプがある。しかし、仮設住宅は一時的な住宅であるため、設計も簡易的になり問題は常にある。 再定住のために用意された敷地は合計30~50ヘクタールで、1万戸の恒久住居が建設される。使用期間が半年から3年6ヶ月を目安とし、長期的な使用を目的としないため、持続不可能な設計になっている。加えて、一般的な建材を使用するため一般住宅と同等に費用が必要となる場合がある。また建設バブルによる施工者不足によって一般住宅の計画にも遅れが生じつつあることも問題であるといえる。このようにタクロバン市では台風被害を契機として、過去に前例の無い大規模な住宅供給と再定住計画が実施されようとしている。被災者や貧困層に安定した住環境を提供することは重要な問題であるが、このような大規模な移転を伴う居住環境の整備は対象者のほとんどが職住近接の生業を営む低所得者に対して、新たな社会困窮を引き起こす恐れがある。 実地調査については,2014年10月31日~11月09日(ヒメネス),2014年12月19日~26日(ヒメネス,布野修司、井上遼介、馬淵好司),2015年2月14日~3月1日(ヒメネス),2015年8月2日~9月4日(ヒメネス、井上遼介、馬淵好司)の四回で行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
27年度の現地調査は多かった
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Strategy for Future Research Activity |
28年度の研究目的はタクロバンのマスタープラン 現地調査のスケジュール 28年7月 28年9月 28年12月
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