2017 Fiscal Year Annual Research Report
Study on architectural planning of nursing home for the place of end-of-life care
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15K06375
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Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
Principal Investigator |
石井 敏 東北工業大学, 工学部, 教授 (90337197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
孔 相権 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (80514231)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 看取り / 特別養護老人ホーム / 個室 / 静養室 / 霊安室 / 家族 / 環境づくり / ユニット型 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、特別養護老人ホームでの看取りの実態を分析・考察し、今後の特養や介護施設整備における計画的知見を明らかにすることを目的としている。今年度は、これまで明らかにしてきた知見をさらに明確にするため、アンケート調査を実施し、看取りにかかわる所要室の利用とその整備のあり方について明らかにした。東北4 県、首都圏4 都県および中国5 県に所在する全特養に対してアンケート調査を実施した。 従来型に対しては静養室と霊安室の利用状況、および多床室における看取りの状況について、ユニット型には看取りを考えた場合の個室の居室以外に必要な室について尋ねた。また、共通の設問として、看取り時の環境整備について具体的な実践例を記述してもらった。アンケートは計979 施設からの回答を得た(回収率33.1%)。 約80%の施設で施設内での看取りを行っていたが、多床室での看取りを行っている施設で、看取りに「難しさを感じることがある」と回答した施設は67.4%にのぼった。従来型では「静養室」は必置義務のある所要室だが、通常時において静養室を利用していない施設が25.8%あった。理由としては「位置が悪い」が38.0%、「静養室以外の個室(居室)での対応可のため」が24.1%、「環境が悪い」が11.4%などとなっていた。霊安室の「利用がない」と回答した施設は56.5%と過半を占めた。家族や葬儀社が速やかに対応するため安置が不要という理由で利用せずとの回答が66.4%と多い。 個室で看取りを実施している施設においても、看取りにあたって居室以外に必要な室があるかとの問いには29.6%が「必要」と回答した。特に「家族の宿泊・休憩」のための室(場所)との回答が多かった。 看取りに際して、各施設が行っている環境づくりの工夫や取り組みでは、「家族と過ごせる環境の提供」が73.3%と多く、室内の環境整備の具体も多数あげられた。
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Research Products
(10 results)