2015 Fiscal Year Research-status Report
近世近代ヨーロッパにおける中心と周縁の交流の場としての建築・インテリア創造
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15K06402
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中島 智章 工学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80348862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敏彦 工学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (60316453)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 西洋史 / 美術史 / 建築史・意匠 / 都市計画 / インテリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の柱の一つでる「二重性のテーマ」、「交流のテーマ」、および、これらの統合テーマに基づき、以下の海外調査を実施した。1)梅澤捨次郎が手掛けた台東郵便局(1960年代に建設された新庁舎に更新されて現存せず)、花蓮医院(1950年代の震災で倒壊して現存せず)についての調査・インタビュー、2)古市公威のフランスにおける活動についての調査(パリの旧エコール・サントラル(中央工芸学校)校舎、旧エコール・モンジュ校舎(現リセ・カルノ校舎)、ローヌ川支流デュランス川の治水施設など)、3)ヴェルサイユ宮殿のインテリア・庭園装飾の調査と資料収集、4)駐仏日本大使公邸、OECD日本代表部大使公邸、Immeuble Le Corbusier、ナンシー・プレヴィル墓地などのル・コルビュジエやジャン・プルーヴェなどが手掛けた建築・インテリア作品の調査、5)宜蘭(旧中興紙廠)と台北(旧台湾総督府など)の近代建築についての調査。
学会等における発表としては「交流のテーマ」として、フランス、スペインの国境地帯に位置する都市ペルピニャンについて取り上げた下記の口頭発表がある。1)中島智章:「1642年ペルピニャン攻囲戦におけるフランス軍攻囲陣」、『日本建築学会学術講演梗概集』F-2建築歴史・意匠 2015、査読無、pp.159-160、2015年9月。著作等としては、中島智章(監修):『世界で一番美しい天井装飾』、エクスナレッジ、2015年、および、トレヴァー・ヨーク著、中島智章訳:『図説イングランドの教会堂』、マール社、2015年がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に挙げた16世紀フランスの建築とインテリア(二重性のテーマ)の調査、および、ヴェルサイユ宮殿を舞台とした各国芸術家の動向(交流のテーマ)の調査を予定通り実施し、さらに歴史主義の諸様式の日本を含む全世界への展の調査の一部に着手できた。
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Strategy for Future Research Activity |
二重性のテーマのうち、16世紀フランスの建築・インテリア、および、交流のテーマのうち、ヴェルサイユ宮殿関連については平成27年度から継続する。また、歴史主義の諸様式の日本を含む全世界への展開については、妻木頼黄とブルーノ・タウトについてベルリンでの調査を予定している。
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