2016 Fiscal Year Research-status Report
近世近代ヨーロッパにおける中心と周縁の交流の場としての建築・インテリア創造
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15K06402
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
中島 智章 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 准教授 (80348862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敏彦 工学院大学, 建築学部(公私立大学の部局等), 教授 (60316453)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 西洋史 / 美術史 / 建築史・意匠 / 都市計画 / インテリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の柱の一つでる「二重性のテーマ」、「交流のテーマ」、および、これらの統合テーマに基づき、以下の海外調査を実施 した。1)妻木頼黄、矢部又吉のドイツにおける活動についての調査(ベルリンの森鴎外記念館、旧ベックマン自邸、ポツダムの旧ベックマン別邸など)、3)サン・スーシ宮殿、ツェツィーリエンホフ宮殿のインテリア・庭園装飾の調査と資料収集、4)ブルーノ・タウトが手掛けた建築・インテリア作品の調査(ブリッツなどベルリンの6箇所のジードルンク)。5)ル・コルビュジエ、アルヴァ・アールト、ジョエ・コロンボが手がけた建築・インテリア作品の調査(パリ近郊ルイ・カレ邸、スイス・レマン湖畔ヴィラ・ル・ラック、ミラノ市内のジョエ・コロンボ事務所など)。 学会等における発表としては「交流のテーマ」として、古市公威が視察したフランス・プロヴァンス地方の治水設備、橋梁等について取り上 げた下記の口頭発表がある。1)中島智章:「古市公威によるフランス・プロヴァンス地方のインフラ視察記」、『日本建築学会学術講演梗概 集』F-2建築歴史・意匠 2016、査読無、pp.749-750、2016年8月。著作等としては、中島智章(監修):『建築めいろ せかいのすごいたてもの! 』 、エクスナレッジ、2016年、中島智章:「中島智章と巡るヴェルサイユ宮殿」、『NICHE』03、pp.6-43、香川浩、中島智章:「第一回文部省フランス留学生、古市公威」、『NICHE』03、pp.44-97などがある 。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に挙げた近世宮殿建築とインテリア(二重性のテーマ)の調査、および、建築におけるモダン・ムーヴメントで重要な役割を果たした建築家ブルーノ・タウト、ル・コルビュジエ、アルヴァ・アールトの建築・インテリア作品(交流のテーマ)の調査を予定通り実施し、さらに歴史主義の諸様式の日本を含む全世界への展開についての調査の一部を続行できた。
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Strategy for Future Research Activity |
二重性のテーマのうち、16世紀フランスの建築・インテリア、および、交流のテーマのうち、ヴェルサイユ宮殿関連については平成27年度から継続し、他のヨーロッパ諸国の近世建築についての調査も引き続き行う。また、歴史主義の諸様式の日本を含む全世界への展開については、辰野金吾・古市公威とローマの都市・建築についてローマなどのイタリアの諸都市での調査を予定している。
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