2015 Fiscal Year Research-status Report
コロナ帯電を用いたソーダライムガラスへのホログラム記録の最適化とその応用
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15K06431
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 建治 北見工業大学, 工学部, 准教授 (30312820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 大輔 北見工業大学, 工学部, 助教 (10534232)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ガラス / ホログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、現在まで研究を進めたきたコロナ帯電を用いた可視域レーザーでのソーダタイムガラスへのホログラム記録の最適化とその応用を目的とする。本研究では、記録媒体として汎用ガラスであるソーダライムガラスを用いて、高精度・高効率かつ環境にやさしいホログラム作製の最適化およびその応用を検討した。初年度は、雰囲気制御コロナ帯電装置の作製に重点を置き研究を進めた。可動式雰囲気制御コロナ帯電装置の作製については、まずガラス全面に均等にコロナ放電ができるように、土台を大型化し上下に移動できるように可動部を設けた。また、Na+の移動を促進させるために、雰囲気調整が可能なコロナ帯電ユニットとして作製し、今後ホログラム記録の高速化を図れるように設計した。 ガラスホログラムのセキュリティーへの応用に関しては、現在までに、我々の研究で作製したガラスホログラムは、暗号化については検討していなかった。そこで、今年度の本研究ではガラス内部にホログラムを記録・再生する際、ホログラム再生時のスペックルノイズ耐性や再生レーザーの強度分布に適応できる最適な暗号手法について検討をおこなった。一般的に普及しているQRコードをベースに情報の暗号化をおこない、さらにガラス内部にホログラムを潜像として記録することで、情報の存在を隠した。残念ながら、まだ再生時のノイズが多く、正しく解読できていない。今後最適な処理条件(加熱温度、コロナ帯電印加電圧、コロナ帯電時間等)の検討を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね当初の計画どおり順調に進んでいる。次年度も計画どおり実験を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、平成27年度の実験結果を踏まえ、高精度・高回折効率のガラスホログラムの作製に重きを置き研究をすすめる。高精度・高回折効率のガラスホログラムの作製について、平成27年度の実験結果を踏まえ、ガラス組成や作製条件を最適化することにより、最終的にレリーフ深さ数300nm程度、回折効率20%程度の回折格子の作製を目指す。
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Causes of Carryover |
想定していたよりも安価に装置設計ができたため、16万程度の使用額が生じた
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額については、12月に開催される予定の国際会議の参加費およびホログラム関連の消耗品購入費にあてる。
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Research Products
(2 results)