• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2016 Fiscal Year Research-status Report

金属溶媒を用いた高放射性ジルコニウム廃棄物の減容化処理法の開発

Research Project

Project/Area Number 15K06521
Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

山口 勉功  岩手大学, 理工学部, 教授 (70220259)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords状態図 / 液相線 / 塩化揮発 / 揮発分離
Outline of Annual Research Achievements

純度99mass%以上の試薬の金属ジルコニウムと金属銅を79mass%Zrー21mass%Cu合金になるように秤量・配合し、マグネシアルツボに装入した。試料を1200℃でアルゴンガス雰囲気下で1時間加熱した後、アルゴンガスを吹き付けて試料を急冷した。急冷した試料を肉眼と光学顕微鏡で観察した結果、79mass%Zrー21mass%Cu合金は1200℃で均一に溶解することを確認した。
得られた合金1.7gに塩化剤として試薬のCuClをジルコニアが完全に揮発するために必要な理論量の1.5倍加えてマグネシアルツボに装入し、アルゴン雰囲気、1200℃で0.5および1時間加熱保持した。保持時間を経過した後、試料にアルゴンガスを吹き付けて冷却をした。
塩化揮発処理後の試料をICP-OESにより化学分析した結果、0.5および1時間保持のいずれの合金中のジルコニア濃度も0.03mass%以下であった。このことから銅中のジルコニアは塩化揮発により除去できることが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成27年度に決定したCu-Zr二元系合金の状態図と熱力学諸量に基づき、今年度は燃料棒の被覆管で使用されているジルカロイを溶銅に溶解する模擬実験として、試薬の金属ジルコニウムを溶銅と平衡させ、溶解度の確認を行った。その結果、溶媒である溶銅の4倍の質量の金属ジルコニウムを1200℃で均一融体にすることができた。
また、20mass%Cu-80mass%Zr合金を1200℃において塩化することにより、溶銅中のジルコニウムを選択に揮発させ、合金中の99.9%以上のジルコニアを揮発、分離、除去し、銅中のジルコニアを0.03mass%以下まで低減できることに成功した。
これらの結果は今年度の目標を全て達成しており、研究はおおむね順調に進展していると判断できる。

Strategy for Future Research Activity

燃料棒の被覆管で使用されているジルカロイには、錫、鉄、ニッケル、クロムなどが含まれている。そこで、これらの元素がCu-Zr合金に含まれる場合の塩化工程での挙動を確認する必要がある。そこで、試薬から溶製したCu-Zr合金に錫、鉄、ニッケル、クロムを添加して塩化実験を行う。
また、塩化工程後のジルコニアを含まない溶銅から錫、鉄、ニッケル、クロムを酸化除去することが可能か、1200℃において試薬を用いた銅に錫、鉄、ニッケル、クロムを添加して、酸化の実験を行う。

URL: 

Published: 2018-01-16  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi