2017 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of cascade reaction system for production of D-psicose and D-allose
Project/Area Number |
15K06584
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
森本 兼司 香川大学, 国際希少糖研究教育機構, 准教授 (90363184)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 悟郎 香川大学, 国際希少糖研究教育機構, 准教授 (50322722)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 希少糖 / D-プシコース / D-アロース / 一括生産 / ボロン酸分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
Shinella属NN-6株は、D-グルコースやD-フルクトースから希少糖に変換できるケトース3-エピメラーゼ(K-3E)、D-キシロースイソメラーゼ(D-XI)およびL-ラムノースイソメラーゼ(L-RhI)活性を示す。本株は培養炭素源の違いにより三者の発現パターンが異なることがわかった。なかでもK-3Eは調べたどの炭素源でも活性を示し、D-グルコースなどの安価な培養条件でD-フルクトースからD-プシコースを効率的に生産することがわかった。D-プシコースからD-アロースへの変換能を有するL-RhIは、L-ラムノースを炭素源としたときのみに発現した。この条件でのK-3E活性は弱いものの基質D-フルクトースからD-プシコースとD-アロースを一括に生産可能であった。このように本菌の培養炭素源を変えることにより希少糖を作り分けが可能となった。本菌の全ゲノムを解析した結果、既報のK3Eと類似する遺伝子は3種あり、クローニングしたところ2種に活性が認められた。そのうち1種は周囲に明確な転写制御配列がなく、カタボライト抑制が機能していないことが示唆され、先の発現パターンの結果と一致した。 上記の酵素反応液を前処理することなく直接分離精製する装置を開発した。ボロン酸はアルカリ条件下で糖分子内のシスジオール構造とエステル結合する。この性質を利用してアルカリ性の酵素反応液を直接分離する条件を確立した。これにより酵素反応と分離を連結することが初めて可能になった。回収したD-プシコースとD-アロースの純度はほぼ100%であり、薄まって回収された基質溶液(D-フルクトース)に高濃度基質溶液を添加し再度D-プシコースとD-アロースの反応に使用可能であることが示された。以上のことから、希少糖一括生産システムの構築に目処がたった。
|
Research Products
(8 results)