2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research for verifying the analytical model of space-tether dynamics during deployment in space by using CubeSAT
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15K06599
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
山極 芳樹 静岡大学, 工学部, 教授 (30220255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能見 公博 静岡大学, 工学部, 教授 (20325319)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 宇宙テザー / 衛星開発 / ダイナミックス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,テザー挙動解析モデルの検証と改善を行うために,テザー伸展技術実証のためのCubeSatを開発し,軌道上実験を実施して展開時および展開後のケーブル挙動についてのデータ取得することを目的としている.平成27年度にはそのCubeSatフライトモデルを製作,平成28年度は, 2016年11月にJAXAに衛星を受け渡し,12月9日に打ち上げ,19日に「きぼう」からの放出を行い,軌道上運用を開始した.平成29年度は,本実験であるテザー伸展を目指して衛星運用を継続,また,軌道上の衛星状態を推測するための地上実験および解析を実施した.研究実績は下記の通りである. ・衛星開発:衛星軌道上運用については,衛星が大気圏突入の前日まで,衛星通信を捉えられ,最後まで衛星が作動していたことを確認でき,ミニマムサクセスをクリアすることができた.テザー伸展というミッションについては,通信強度が弱くGPSおよびカメラデータをデコードできず,テザー伸展のリアルタイムでのデータを得ることができなかったが,衛星の電力状況,軌道降下データ,および地上検証試験からテザー伸展には成功したと推測できる.さらに地上からの光学観測により衛星の姿勢状態の推定にも成功した. ・テザー挙動解析モデル:本研究グループで開発した宇宙エレベーターケーブル伸展モデルについては,伸展時のケーブルおよびステーション制御に要する推進剤を減少させる制御方法を検討し,制御の方向性を明らかにした.今回の衛星によるテザー伸展モデルについては,テザー伸展の追加の地上実験を行い,テザーの巻癖によるバネ力を求め,それを組み込んで再度シミュレーションした結果,軌道降下データから推測されるテザー伸展状況に近い結果が得られ,テザー伸展にはテザーの巻癖によるバネ力が大きく影響することがわかった.
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