2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K06632
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
村上 睦尚 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, グループ長 (90392688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 孝弘 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (30425756)
柳原 大輔 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (10294539)
田中 智行 広島大学, 工学研究院, 助教 (20452609)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | き裂 / 最終強度 / 座屈 / 接触 |
Outline of Annual Research Achievements |
H28年度は,前年度に弾性解析への有用性を確認したシェル-ソリッドモデルを適用し,き裂を有するパネルの弾塑性崩壊解析への適用を可能にした.これにより,き裂面が接触する解析が可能となり,板厚,き裂の長さ・位置をパラメータとしシリーズ計算を実施し,き裂が最終強度の低下へ及ぼす影響を明らかにした.主な知見としては,従来のシェルモデルによるき裂面の接触を考慮しない解析では,最終強度を過度に低く(安全側に)評価している場合があるとことが分かった.また,き裂の位置がパネルの端部に近づくほど,き裂接触面のズレよい大きくなることにより,荷重伝播面積が小さくなることが,最終強度を低下させることが分かった. 次に,1/2+1+1/2スパン,1/2+1+1/2ガーダースペースの連続防撓パネルを対象に板厚,き裂の長さ・向きをパラメータとし,弾塑性崩崩壊解析を実施した.主な知見としては,幅方向のき裂では,き裂による最終強度の低下率は,き裂による断面積の低下率とほぼ等価となる.一方,長さ方向のき裂では,最終強度の低下率は,き裂の長さにより一割程度の低下はするが,ある一定の長さになると,頭打ちになることがわかった. 最後に,開孔などの不連続を有するパネルを対象に平面シェルのフリーメッシュ法の適用が可能でることを確認した。 上記の内容を基に,試験体の設計を行うとともに,講演・論文にまとめ、国内・国外の学会誌論文に4件(査読中),学会発表2件に投稿し、成果の普及に努めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は想定していなかった連続防撓パネルでの崩壊現象までの知見の必要性,メッシュフリー法の有効性の確認をすることができた.数値解析と実現現象のギャップを解消する手法になり得ることを確認できた.
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Strategy for Future Research Activity |
数値解析で得た知見を確認できる試験体をできるだけ早く製作するとともに,実験を実施する.更に,数値解析上でき裂幅が最終強度へ及ぼす影響を実験により確認する,.
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Causes of Carryover |
1/2+1+1/2スパン,1/2+1+1/2ガーダースペースの連続防撓パネルを対象に板厚,き裂の長さ・向きをパラメータとし,弾塑性崩崩壊解析を実施した結果,実船殻構造でのき裂の影響を把握するためには,試験体は連続防撓パネルとする必要性が出てきたため,試験体の設計を再検討する必要性がでてきた.そのため,試験体製を次年度に見送った.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
H29年度に入ったら,できるだけ早い段階で,試験体製作及び試験を実施する.
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Research Products
(2 results)