2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on Autonomous Decentralized Electric Power System with large-scaled Renewable Energy Introduction
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15K06684
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
手塚 哲央 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (60163896)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 再生可能エネルギー / 自律分散意思決定 / 電力市場 / 制度設計 / 限界費用ゼロ / エネルギー貯蔵 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
「再生可能エネルギー大量導入のための自律分散型電力需給システムの研究」
出力の制御が基本的に困難な太陽光発電や風力発電のような再生可能エネルギー電源から成る電力需給システムにおいては，需給バランスに関する特別な配慮が必要となる．特に，そのような電力需給システムにおいては，電力需給に関わる利害関係者（ステークホルダー）が多数存在する自律分散型の意思決定システムとして特徴づけられることから，その安定的な計画・運用のためには，従来の集中型の電力システムとは本質的に異なった，システム計画，運用の手法が必要となる．
そこで本研究では，多様なステークホルダーの意思決定過程のシミュレーションモデルをベースとしたシステム計画手法を提案した．
具体的には，まず，ステークホルダの意思決定の相互関係を分析するためのペトリネットによる表現手法を構築した．複雑な構造，因果関係から成る自律分散型意思決定システムの表現手法として，この提案手法は特に，異なる価値観を有する意思決定集団における合意形成に有効である．
次に，限界費用ゼロという特徴を持つ再生可能分散型電源から成る電力市場の運用方法を検討するための枠組提案を行った．太陽光や風力というエネルギーは燃料費を必要としない限界費用ゼロという特徴を持つ．この場合の需給バランスのとり方は，従来の化石燃料に依存した電力システムとは全く異なった運用形態を必要とする．本研究では，簡単なモデルの分析結果から，再生可能エネルギーシステムの新たな問題を指摘している．
さらに，再生可能エネルギーから成る電力システムに不可欠な電力貯蔵装置の最適導入計画手法の提案を行った．そして，多様なコンピュータシミュレーションによりその有効性を確認した．
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