2015 Fiscal Year Research-status Report
神経障害性疼痛の新たな治療戦略―標的分子としての活性酸素産生酵素―
Project/Area Number |
15K06776
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
衣斐 督和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10336539)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 活性酸素種 / いたみ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、神経障害性疼痛により惹起される情動変化におけるNOX1の役割についてNOX1遺伝子欠損マウス(NOX1-KO)を用いて解析を行った。今までにNOX1が神経障害性疼痛による不安行動発現に寄与することを認めており、その責任脳領域を同定するために、NOX1 mRNA発現誘導を指標に試みた。情動変動に関わる脳領域のうち、海馬でNOX1発現誘導の傾向が認められた。さらに不安様行動発現に加えて、NOX1は神経障害性疼痛によるうつ様行動発現にも関与することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
NOX1の顕著な発現誘導が生じる脳領域を特定することが、未だにできておらず、NOX1が関わる不安様行動発現の詳細な機序を明らかにできなかった。しかし、神経障害性疼痛によるうつ様行動発現にNOX1が関与することを美言い出しており、研究の進捗としてやや遅れていると結論づけた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、NOX1が関わる痛みによる情動変化の解析を行うことと並行して、化学療法による神経障害性疼痛とこれに起因する情動変化にNOX1が関与するか解析する予定である。
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