2016 Fiscal Year Research-status Report
配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化の普遍性の検証
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15K06894
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山田 洋一 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (30377402)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ヒドロキシメチル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、ヒト配列依存的アレル特異的メチル化のみならずマウス配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化を世界に先駆けて同定し、疾患感受性の有無を規定する多型の作用機序をそれらに対するメチル化およびヒドロキシメチル化の有無が導く遺伝子発現差異を 通して理解できることを示してきた。しかしながら、配列依存的アレル特異的メチル化はヒトおよびマウスにおいて普遍的に存在することが明らかになっている一方で、配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化は、どの程度マウスゲノム上に存在するかはわかって いない。そこで本研究では独自に開発した手法を用いて、配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化がマウスゲノム上でどの程度普遍的に存在するかを調べることを目的とした。 本年度は、互いに亜種関係にあり多くの多型を有するJF1マウスとB6マウスを相互に掛け合わせたJF1/B6マウスとB6/JF1マウスの脳由来ゲノムを用いて、既知の配列依存的アレル特異的メチル化領域10個が配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化を受けているかを独自に構築したATMD(Allelic Triple Methylation status Detection)-PCR法を用いて調べた。結果として、このうち二つが配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化を受けていることがわかった。また、バイサルファイトシークエンス法により、これら二つの配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化領域が配列依存的アレル特異的メチル化を受けていることも確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の当初の目的は、配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化がマウスゲノム上でどの程度普遍的に存在するかを調べることであった。本年度は、10個の既知の配列依存的アレル特異的メチル化のうち、2個が配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化であることが分かったため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
JF1/B6マウスとB6/JF1マウスの各2個体由来の脳ゲノムを用いて、本年度で調べたものとは異なる既知の配列依存的アレル特異的メチル化領域が配列依存的アレル特異的ヒドロキシメチル化を受けているか否かを調べる。
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