2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K07006
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
野澤 彰 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 講師 (30432800)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ミトコンドリアキャリア / カルジオリピン / コムギ無細胞合成系 / プロテオリポソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ミトコンドリア内膜に局在する輸送体タンパク質ミトコンドリアキャリア(MC)とMCと相互作用することが知られている脂質カルジオリピンをモデル膜タンパク質―脂質系として用い、膜タンパク質の機能および構造に対する脂質の役割を明らかにすることを目的として研究を行う。 平成27年度は、我々が解析に使用しているアゾレクチンの脂質分析を行い、アゾレクチン中にはカルジオリピンがほとんど含まれていないことを確認した。また、シロイヌナズナの細胞内局在部位が異なる8種のMCについてそれらの輸送活性に対するカルジオリピンの影響を解析し、特定の膜系に局在するMCにおいてカルジオリピン存在下で輸送活性が上昇することを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は、アゾレクチンの脂質分析を行い、アゾレクチン中にはカルジオリピンがほとんど含まれていないことを確認し、シロイヌナズナの8種のMCについて輸送活性に対するカルジオリピンの影響を解析し特定の膜系に局在するMCにおいてカルジオリピン存在下で輸送活性が上昇することを見出した。またカルジオリピンの構造への影響を解析した。これらの結果の一部は分子生物学会と植物生理学会にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果から、MCの中にはカルジオリピンの有無で輸送活性が変化するものがあることが明らかになった。平成28年度は、輸送基質に対する特異性に対してもカルジオリピンが影響を与えるのかについて解析を行う。また、カルジオリピンの構造への影響を解析するためにCDスペクトル解析を行う予定である。
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