2015 Fiscal Year Research-status Report
呼吸鎖末端酵素における効率的エネルギー変換機構の普遍性と多様性の構造基盤
Project/Area Number |
15K07029
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
村本 和優 兵庫県立大学, 生命理学研究科, 准教授 (50305679)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 生物物理 / ナノバイオ / 蛋白質 / 酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
呼吸鎖電子伝達系末端酵素ファミリーの構造機能比較からエネルギー変換機構の普遍的構造基盤、ならびにエネルギー効率と機能多様性を決定する構造要因を解明することを目的として、4つのタイプ(チトクロムaa3 タイプO2還元酵素(aa3)、チトクロムcbb3タイプO2還元酵素(cbb3)、チトクロムc 依存性NO還元酵素(cNOR) 、キノール依存性NO還元酵素NOR (qNOR))の構造機能解析を進めた。 aa3の構造解析 1.4 Å分解能までの回折データを用いて、1.5 Å分解能での休止酸化型の構造解析、ならびに1.6 Å分解能での還元型の構造解析が完了した。酸化還元に伴い動くことが見出された水分子はプロトン輸送機能を担うことが示唆される。阻害剤シアン化物イオンが結合した酸化型構造を論文発表した。 cbb3の機能解析 cbb3と電子供与体チトクロムc4(c4)を単離精製した。cbb3によるc4の酸化速度とaa3によるチトクロムcの酸化速度を比較した結果、aa3の方がcbb3より高い酸化速度を示し、aa3では酸性領域で高く、cbb3では中性領域で高くなることが分かった。 cNORの機能解析 cNORと電子供与体チトクロムc551(c551)およびアズリン(Az)を単離精製した。cNORによる電子供与体の酸化における速度論的パラメーターをaa3およびチトクロムcd1タイプNO2還元酵素(cd1NIR)と比較した。kcat値はaa3によるチトクロムcの酸化と同様に酸性領域で高くなること、Km値はcd1NIR に対するc551およびAzと同程度であることが分かった。 qNORの結晶化 活性型のqNORを単離精製する方法を確立した。結晶化した標品を用いてX線回折実験を行った結果、4 Å分解能までの回折斑点が観測された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論文発表と構造解析の結果がaa3の研究において得られた。構造解析のための結晶がqNORの研究において得られた。機能解析の結果がcbb3とcNORの研究において得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
aa3の構造解析の結果、cNORの機能解析の結果を論文発表する。aa3の反応中間体の構造解析を引き続き進める。qNORの結晶化および構造解析を引き続き進める。
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Research Products
(9 results)