2015 Fiscal Year Research-status Report
F-box/WD40リピート蛋白質によるクロマチン制御機構
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15K07092
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
津田 玲生 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 治療薬探索研究部, 研究技術員 (30333355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 永美 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 治療薬探索研究部, 研究開発研究員 (60421898)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ショウジョウバエ / Ebi / クロマチン制御 / ポリコーム / コヒーシン |
Outline of Annual Research Achievements |
F-box/WD40リピート構造を有するショウジョウバエEbiはヒトTBL1のホモログであり、多細胞生物の分化・増殖に重要な因子であることが知られている。本研究課題では、クロマチン制御におけるEbiの機能解析を目的として研究を行っている。本年度はEbiが炎症応答に働いていることを明確にし、転写因子との関係をより詳細に解析した( PLOS ONE, 10: e0141475, 2015; Am J Neurodegener Dis, 5:62-68, 2016)。さらに、クロマチン制御との関係を明らかにする目的で、生化学および遺伝学を用いた解析を進めた結果、Ebiとポリコーム蛋白質の安定性とは密接な関係があることが明らかになった(津田、未発表)。また、遺伝学的な解析から、ebiとコヒーシンとの相互作用も観察された(津田、未発表)。以上の結果から、Ebiはさまざまな転写制御因子と共役して機能すると同時に、クロマチン制御因子とも共役して働いている可能性が示唆されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Ebiがクロマチン制御に働いている事を示唆するデータが多数得られてきているが、当初予定していたように、分子分子メカニズムには至っていない。これは、Ebiの炎症に置ける機能解析に時間を使ってしまったことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
Ebiと炎症応答との関係については、終了したことから、本年度は集中してEbiとクロマチン制御との関係を明らかにしていきたい。具体的にはポリコームとの相互作用がどのレベルで生じているのかをはっきりさせると共に、コヒーシンのどのサブユニットがEbiと共役しているのかを明らかにしていきたい。
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Causes of Carryover |
前年度はEbiの炎症応答における機能解析に多くの時間を要したことから、計画していた実験が思うように進まなかった。そこで、計画していた実験に取りかかるのが遅れた事から次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度は計画を修正して行う事から前年度の繰り越し分も含めて使用予定である。
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Research Products
(5 results)